このまま、最後まで、掟破りで行っちゃいますよ?

って、最後まで行き着いたから、こういう芸当が出来るんだけどさ。
本筋、つまり、ユリとラスクの賢者昇格話に取りかかってるもんで、ね。
あ゛ーも゛ー……自分で撤回したはずの魔導1→賢初までの期間見当二週間じゃ無理だと思って撤回したのに、なんで、それが的中するんだよ、ばっきゃろー。


開幕は、今週の月曜日。タイトル、安直だけど、ポッキーゲームにでもしようか?(ぉぃぉぃ

未回収話#5

<-『未回収話#4』

 ラスクが、ユリのくわえたポッキーを食べ始めると、ノイズを発していたルキアが、途端に沈黙する。口実として巻き込まれた格好になっていたアロエも、二人の様子に目を離すことが出来なくなっている様子だ。
 ラスクの食べ進む、サクサクという音だけが辺りを満たしている。

 食べ進む毎に近づくユリの顔を意識しているのか、していないのか。ラスクが顔色一つ変えないせいで、ルキアたちには読み取ることができなかった。
 が、彼女の顔、いや、唇に近づいて行くにつれ、ラスクが顔を傾けていることに気がついていれば、ラスクが最後、つまり、キスするつもりで居ることは充分に読み取ることが出来た。
――素振り素振り。そのうち、ラスクの方が折れるに……え? うそ? ちょっと!
「今、ちょっと触ってた、よね?」
 何気なく流れ、詰まっていく二人の距離がゼロになった瞬間を、ルキアアロエの言葉で知らされた。

 ラスクとのキスは、瞬間で終わっていた。その事に、ユリが不満を感じていると、ラスクが耳元で囁きかける。
「ねぇ、ユリ?」
「なに?」
「この際だからさ、ルキアさんがもう二度と、ぼく達に絡んでこないように、もっと凄いキス、しない?」
「する?」
 とのユリの確認に、ラスクは頷いて応える。
「ルキア」
「な、なに?」
 躊躇うことなく、一本食べきったラスクの様子に当てられたせいで、ぼんやりしていた彼女は、突然のユリの呼びかけにぎょっとした態度を見せる。
「この際だからさ、水もおごってくれない?」
「ど、どうしたのよ、一体?」
「ラスクがね、水もおごってくれたら、もう一回見せても良いって」
 予想外の申し出に、ルキアの方が驚いた。
「うそ…… 水だけで?」
 ルキアの確認の問いかけに、提案者のラスクが頷いた。
「わかった、買ってくる。買ってくるから、始めないでよ」
「始めないわよ」
「それから、逃げたら捕まえたその場でしてもらうからね」
「逃げるわけ無いじゃない」
「アロエちゃん、」
「見張りでしょ?」
「いえーす」
「信用無いなぁ……」
 ラスクを逃がすまい、としてなのか、バードキスだったのが不満だったからなのか、彼を抱き留めながら、ユリがぼやくようにつぶやいた。


「それじゃ、もう一回見せてもらわないと」
 と、買ってきた瓶詰めの水をユリに渡すと、ルキアが事を進めるように促した。
「はい、ラスク」
「ありがと」
 と、ユリから水を受け取る。ラスクが、ユリに持ちかけた事を実行するには、若干の準備が必要なのだが、そんなことなど思いもよらないルキアは、焦らされているような気になって、つい急かせるような言葉が漏れてしまう。
「まだなの、まだなの?」
――やっぱり、アロエちゃんが、ってところ嘘だったんだ。
 と、口実に駆り出したはずのアロエよりも、自分の方が期待しているような素振りを見せているので、ラスクとしても、呆れてぼやきたい気分にもなってくる。
「ラスクの方は準備良い?」
 との彼女の囁きに、ラスクは、彼女の首に抱きつくことで応えた。

To be continued... -> 『未回収話#6』

ダベリ

#3のところで、ちょっとした誘惑に駆られたってのは……アロエにとって、ちょっとした疑問を解消するのに、いいタイミングになったからではないか、って思ったのさね。今日のパートの部分で。ただ、そう言うのをやり始めると、きりがないんで、これはこれで、と割り切って、そういう部分を端折ってみたわけですよ。

けど、これって、進展してることになるんかな? だって、ラスクにとってのファーストキスって、三月に済ませてるのよ? 相手は、言うまでもなく、ね。
? 「それは判ったが、ラスクの言っていることが良くわからない」?
それは、ま、それ。何よ。明日のお楽しみってことで。
明日は土曜日じゃないかって? これは、長くても七話程度でまとめるつもりだったんだから。たった一話や二話のために、週末を休んだりはせんのですよ。
んなワケで、今日の戯言はここまで。続きは、また明日。
準備進めなきゃ、だわよ。