判っていると思うけど、こっちは、Bパートです。なので、サクサクと。
Across the BORDER.afterward.#4
<- 『Across the BORDER.afterward.#3』 それまでの制服に着替えて、ラスクの部屋に押しかけたユリは、彼のベッドに自分の白銀の制服を投げ出して、 「一回教室に顔出した方が良いよね」 と、ラスクに問いかける。 「とは思うけど、今日は、これからどうするの?」 クローゼットに、姉から渡された白銀の制服を掛けながら、ラスクが聞き返す。 「教室に顔出して、着替えを取りに戻って……デートしよっか?」 「今日は、何処に行くつもりなの?」 「ウィンズ・アイル」 「でも、今年は、紅葉が遅れてるって」 「良いじゃない。アクアアイルばっかりに行くのもなんだしさ。たまには、気分変える意味で」 とのユリの言葉に、返す言葉をなくしてしまい、 「それも、そうだね」 と、答えるのがラスクにできた精一杯の返答だった。 ユリの言葉にしたがって、教室に向かう道すがら、ラスクが彼女の制服の袖口を引っ張りながら、話しかける。 「教室行くのは良いんだけどさ、ユリ?」 「どうしたの?」 「バッヂ、外しとかない?」 「どうして? 別に良いじゃない?」 「ルキアさんが、さ……うるさそうじゃない?」 と自分たちのバッヂの変化をめざとく見つけそうな人物の名を上げて、ラスクがユリに提案する。と、ユリの方も、 「……確かに、うるさいかも」 と、心当たりがあるようにぼやく。 「それじゃ、ラスク、外してくれる?」 「え?」 「ラスクのは、私が外してあげるから」 「じ、自分でできるから、良いよ、してくれなくても」 と赤くなりながら、ユリの提案を拒もうとするのだが、 「キスはできるのに、バッヂは外してくれないの?」 との不服そうなユリの様子に、 「ソレとコレとは話が別! 背も届かないのに……」 強い声で反発した後、口を尖らせながら、自分と彼女との体格の違いが理由だとつぶやいた。 「そんなことぐらい判ってるけど……ラスクに外して欲しいんだもの」 とせがむように請われ、ラスクも渋々彼女のバッヂを外すことを受け入れることにした。 「だったら、外しやすい高さにしてよ」 「私が合わせるの? それとも、ラスクが合わせるの?」 「ユリがぼくに合わせて」 「おっけー」 と答えると、ラスクの両脇を抱え上げる。 「これで良いでしょ?」 「普通……逆だと思うんだけど」 「お? なんや、こっち戻ってきたんか?」 と、二人が教室に戻ってきたことに、真っ先に気がついたタイガが、呆れたように言葉をかけた。 「私がさ、教室に顔出しとこ、って言ったから」「いよっ! お二人さん! なんか良いことでもあったの?」 とのユリの言葉が終えるのを待たずに、ルキアが割り込んできた。 「なんで、そうだと思うのよ?」 と、割り込まれたことに不機嫌そうな表情を浮かべてユリがルキアに反問で答える。 「そうは言うけどさ、三人連れで戻ってくることが多いじゃない、あんたたちってさ」 ユリの反問に対して、ルキアが明確な事実、と言いたげに言い返し、 「それが、タイガだけ、先に戻ってくるなんて、何もないって考える方がどうかしてるわよ」 と、ダメを押す。そんな彼女の、強引と言えば強引な決めつけに、ユリはげんなりとした様子で答えるほかできなかった。 「そんなの、今に始まったことじゃないじゃない……」 To be continued... -> 『Across the BORDER.afterward.#5&#6』
ダベリ
爆弾発言してますか?
……いや、『ぽっきーげーむ』*1で、ねぇ。ルキアに、見せてるわけだし。これぐらいは、爆弾発言でもないでしょう。
さてと。ルキアが割り込んでくる場面に関しては、イメージ的には、(知ってる人間が絞られそうだけど)「相棒」での角田課長が在ったり。なんというか……ルキア使い、向こうに回しそうなイメージの持ち方ですね? とは言え、ルキアに対するイメージは、『子犬』って明言しているから、角田課長のそれってのは、必然と思われていたら、いいなぁ。
さてと……いよいよ、ストックがヤバいことになっているんで、今日のところは、この辺で。続きは、また明日。
*1:カテゴリー・『未回収』