掴みと、ダベリをどうしようかって、本気で悩むわけよ。
この見出しを書く上で一番時間かかってるのって、(原稿を書くことは言うに及ばずだが、)この掴みとダベリだったりする(苦笑)。
えーっと、物語の始まりは、9/18。おさらい程度のまとめは、00/2/3。
んで、今日から、新しいパートに。
Hop step JUMP! #1
<-『rank up eve #2』 「ぐーっどもーにんぐえぶりばでぃ」 とのアメリアの言葉に、十四人の生徒たちが口々に返答の挨拶を投げ返す。全員が揃っていることを確認すると、ラスクの顔に、アメリアは思わず目を走らせていた。 「ユリちゃーん? ラスク君に、なんか悪いことしなかった?」 「何もしてません!」「何もありません!」 とユリとラスクの二人が異口同音に反論する。 「ラスク君、ちょっと眠そうだから、ね。もうすぐ、上級一級にも成るんだから、調子崩したりしないようにね」 と、二人を軽くからかった後、翌日からのフェスタコート解禁に関して言及しようと教室を見渡した。 「えっと、明日から、フェスタなんだけど……」 彼女が続けようと思った言葉は……たった独りにしか意味がないように思えた。 「ウェイマークさんだけ……なのよね。今回も」 とのアメリアのぼやきに、未だ、その名で呼ばれることに慣れてないのか、きょとんとした表情で、カイルは聞き流していた。 「カイルさんのことだと、思うんですけど」 「え? あ、僕のことですか?」 「いい加減慣れてよね。その名前を授かってから、結構経つんだから。取り敢えず、今度のフェスタでも、キングリーグは、称号争奪戦だから、それに参加するもしないも貴方の自由だから」 との言葉に、当のカイルも静かに、はいと答えるしかなかった。 「まったく、皆もがんばってよね。特に、タイガ君。何時まで、ホビットのバッヂつけてるつもりなの?」 「んな? 何がいかんの?」 「一緒に、編入したユリちゃんが、魔導士号を受けているって言うのに、貴方は、ホビットのままだなんて、恥ずかしくないの?」 「べっつにー? それに、ホビットのままやったら、フェスタで当たることもないし、下手に割り込んで、馬に蹴られるのは性に合わんし」 主語は省いているが、ユリとラスクを見遣っている以上、何をかいわんや、と言った様子だ。が、言わぬが花、とのタイガの思惑を酌み取れなかったのか、当事者の一人でもあるユリが、タイガに剣呑な眼光を向ける。 「はーいはいはいはい」 ユリが一触即発の緊張状態に持ち込みかけたところで、手を打ち鳴らしながら、アメリアが割って入る。 「タイガくんは、無駄にちょっかい出してるヒマがあったら、修練を積むようにする。いい? ま、明日から、フェスティバルコートの利用が解禁になるけど、昇格が近づいてる人達は、そっちを優先させても構わないので、今更言うことでもないけど、各自、それぞれに目標を設定してがんばってね」 と、一気に言い終えると、教卓に開いた出席簿を畳みつつ、 「それじゃ、今朝のHRは、コレにて終了。今日も一日、元気で過ごしましょう」 HRの終了を告げる言葉を口にし、教室から出て行こうとした。が、何かを思い出したのか、中途半端な格好で教室に顔を出すと、 「ごめん、ごめん。今回のフェスタのことでもう一つ。メダリオン、何を選んでも、私が予習を担当するから、そのつもりでね」 と、アメリアが、伝え忘れていた事を告げると、フルスイングだけは、マジで勘弁してください、とのレオンやタイガの抗議が教室を騒がせていた。 To be continued... -> 『Hop step JUMP! #2』