『皆の往く途・歩く途』#13

どうにかこうにか、再開後最初の五日間は乗り切ったけど……今週は、本格的に綱渡りになりそうです。
墜ちたら、ごめんな……墜とさないようにはするけど。


えーっと、とっかかりは、2/19。ヘッダというか、トップにリンク張ってあるから、今のところは、張らない。
んで、このパートの始まりは、再開日の3/12。

んでは、本文。

予兆#6

<-『予兆#5』

 翌日。
「えーっと、時期が時期なんで、どうするのか? って気になっていた人も居るかもしれませんが、アメリア寮としての冬至祭に関しては、エラキスちゃんに全てを任せたいと思います」
 とのアメリアの報告で、教室の中が軽くざわつき始める。が、指名されたルキア本人は、そんなざわつきも気にせずに、気合いが入ると言わんばかりの反応を示している。
「せんせ、」
「何、タイガ君?」
「冬至祭って、なんです?」
「新年を迎えるに当たって、太陽の力が戻ってくることに対する感謝とか、そんな感じの祭だったんだけど、今となっては、集まって騒ぐための大義名分みたいなものね」
「……さいですか」
 自分の問いかけに対して、笑いたくなるほど直球なアメリアの返答に、さすがのタイガも、呆気にとられたような返答をするのが精一杯だった。
「で、エラキスちゃん。終わったら、すぐにでも私のところに来てね。連絡事項があるから」
「諒解しました」
 前もって話が通っていたのか、それとも、話を通していたのか、戸惑うことなく指名されたルキアも、言葉を返す。
「それじゃ……と言いたいところなんだけど、タイガ君。昇格検定クリアしたからって、いい気にならないようにね」
「結局、それ言われんの?」
 とのタイガの不満を聞いたところで、アメリアも、いつもの言葉でHRを締めくくっていた。
「それじゃ、今日も一日、おきらくごくらくで行きましょう」


 決まり文句を皆に告げて、教壇を降りたアメリアの後を追うように、ルキアが教室を後にする。その様子を見ていた、と言うわけでもないのだろうが、まるで、二人の姿が消えるのを待っていたかのように、タイガがぼやきを漏らす。
「っとになぁ……」
 まるで、フェイントのように続いた小言に、思わず突っ伏してしまったからだ。
 そんなタイガの様子を見たからなのか、サンダースも、
「そう言うのを自業自得というのだぞ」
 と慰めているのか、突き放しているのか、判断に困る返答を投げ返す。とは言うものの、タイガも返答があることを期待していなかったのだろう。表情を変えることなく、そして、その態勢を変えることなく、席に着いている。
「んないな事言われても……」
「貴殿が、ラスク殿たちと一緒にトーナメント会場に足を運んでいる理由ぐらい、吾輩とて承知している。が、だからといって、それが上級で歩みを止める理由には、なってくれんだろうに?」
 非の打ち所のないサンダースの言葉に、タイガもどう切り返せばいいのか、返答に窮してしまう。
「正論だけじゃ、つまらへんやないか」
「ルキア殿の言葉でもないが、どんなに、貴殿がラスク殿のことを弟分扱いしようとも、あちらの方が肩書きが上なのでは、貴殿が兄貴分には見てもらえないだろうに?」
「それ言われると、返す言葉があらへんわ……」
 ルキアの評価を、反論しようともせずに、タイガは、受け入れていた。が、その様子が意外だったのか、サンダースも、
「賢者になろうという、欲はないのか?」
 と聞き返してしまっていた。
「欲が無いっちゅうと、嘘になるけど。でも、ラスクが完全に立ち直ってないからな……」
「もう、時間に任せるしかないと、吾輩は思うぞ」
「……ほんま、腹立つほど、正論掲げてくれるな」
「そういう性分なんでな」
 と、タイガの抗議に、サンダースは、笑みを浮かべて答えていた。

To be continued... -> 『予兆#7』

ダベリ

最近、逃げ口上ばかり巧くなってる気がしてならんな……
逃げ口上というか、予防線張りというか。
まぁ、実プレイの時間を減らして、話を書く方にシフトする、って形でカタをつけるしかないのは事実なわけでさ。けど……今回のは、すっげー苦しんでますよ? 毎回毎回さ。
すらすら、情景が浮かんで文章が出てきた『越境』の時とは大違い。
動き出すことと、止まること。止めたモノを、もう一度動かすこと。
本当に、エネルギーが必要だわ。この辺りは。いやでも実感してます。はい。

さてと、今日のところは、この辺で。続きは、また明日……
なんとかします。してみせます。と、自分に言い聞かせて。