思考実験しようと思ったら……

『時間を止める』、『時間を自在に行き交う』。
「空を制する」についで、人間が抱えそうな欲求が、この「時間」と言うモノに関する欲求だろうと。
で、だ。仮に、それが実現出来たとした場合、どのようなことになるのか、思考実験しようと思ったわけだ。


最初は、ね。
止まった時間の中に存在できる人物にとっての、光学的観測(つまり、視覚)や呼吸などにどのような影響が出るのか、また、その人物が移動した結果、どのような影響が、外界に及ぶのか、って事を考えていたんだけど……
よくよく考えてみると、そもそもの起点。
『時間が止まるとは、どういう事なのか?』と言う定義が出来ていない事に気がついた。
と言うのも、『流れる時間』が、何者なのか、と言うことが定義できていないからに他ならないんだけどさ。


とはいうものの、時間の経過に関しては、その基準単位となる1秒が定義付けられているために、それの積み重ねとして、結果的に経過時間と言うものが定義される事になるが、かといって、その肝心の『時間の流れ』と言うモノに対する定義は行われていない。
『時間の流れ』と言うものが何者なのか、と言うことに関しては、浅学の身ではよくわからないもんでね……
んなもんで、それまでに、いろいろと組み立てた部分が一切合切まとめて崩壊してしまったという結果に。


けど……『時間の流れ』って……一体ナニモノなんだろう?