初日のRunner#8

注意:エトリアでの話です。ってか、まだ、世界樹2積んだ状態で放置してるよ。


<-『初日#7』

「ラスク、地上に戻るよ」
 自分に気合いを入れるためか、ユリは、ラスクをダシにして、改めて直近の目標を言葉にする。
「僕だけじゃなくて、皆そのつもりだって」
 ユリの言葉が、自分に向けられた言葉ではなく、彼女自身への言葉だと判っていながらも、ラスクは、そう答えていた。


「な? 居なかっただろ?」
 と、エリアルが軽い調子で、がら空きの十字路を示す。
「今の俺たちの状況でも、ここががら空きなら、後はなんとでもできるだろ?」
 じり貧に近い状況にあることを理解してはいるものの、慎重になりすぎるティターニアやアトリウスに引きずられかねない、ムードメーカーの二人を盛り上げる意味で、彼は、あえて軽く明るい口調を選んでいた。
「鹿が居ないのはいいとしても……」
 エリアルの言葉に、ラスクが重い口調で応える。
「毒蝶の方が、危ないでしょ?」
 と続いた彼の言葉に、エリアルは、げんなりとした表情を浮かべた。
「あのな、ラスク」
「なに?」
「口は災いの元って言葉を知らないのか?」
「え?」
「避けておきたいことは口にするな、と言いたいんじゃないのか?」
 と、アトリウスがエリアルの言葉を補ったところで、エリアルの表情がさらに沈んでいった。
「一番会いたくない奴らに感づかれたらしい……」
「ユリさん、準備は良いですか?」
「いつでもオッケー」
 ティターニアの確認の声に、ユリが応える。二人の視線の先には、紫色の羽から、毒々しい鱗粉をまき散らす、『最悪の魔物(毒吹きアゲハ)』共が三体、『哀れな獲物』である五人を、その複眼で威嚇するようにじっと見つめていた。
「ユリ、ラスク、一匹づつ任せたからな。ティターニア、俺たちは、二人で一匹を仕留めるぞ」
 エリアルが、アタッカーを務める三人それぞれに、戦術を投げかけた。
「言われるまでも!」
「こんなに早く、最後の一回を使うハメになるなんて……」
 迷うことなく突き進むユリとは対照的に、ラスクは、嘆くような素振りで、『最後の一回』、それだけではなく、最大の効果を引き出せる術式の準備に取りかかる。
「技術の未熟な我が身が恨めしいよ」
 と軽口をたたいて、アトリウスが戦闘終了後に必要になるであろう、応急処置の準備を始めていた。

……一ヶ月半ぶりの中身が、原稿用紙2枚ちょっと。
もう、呆れて読んでる人も居なさそうな状況ですがね。
……でも、やっぱ、ちゃんと地上に帰り着くまではやっとかないとなぁ、とかなんとか。
何せ、まださ、B2Fの下り階段の近くのFOE通路付近なんよ?


……まだ、半分近く行程が残ってるよ。
まぁ、なんとかしていきます。折を見て、ぼちぼちと書いてく方向でね。