なんというかねぇ……
もしかして、急かされてます? 俺?
……そんなことはないと思うんだけどなぁ。
ま、一応、一話分の分量になったんで、初日の方を進めますよ?
<-『初日#4』 「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と言うわけでもないのだろうが、『二つの鎌を携える死神』の脇を潜り抜けたティターニアたちは、そのまま勢いを緩めることなく、二階への階段まで駆け抜けた。 「ここまで来れば、生きて戻れたも同然だな」 二階に戻れたからなのか、エリアルが安堵の呟きを漏らす。と、それを耳敏く聞きつけたのか、 「まだ早いでしょう?」 と、引き締めるようにと忠告を含めてティターニアが言葉を返す。 「ここから、一階への階段に辿り着くまでが、一番の試練なんですから」 「それを言うなら、エトリアに帰り着くまでが探索だろ?」 「それってさ、家に帰るまでが遠足って奴?」 茶化すようなエリアルの言葉に、ユリが、畳みかけるように茶化し言葉を挟み込む。 「二人とも……」 緊張感というモノが途切れそうな二人のやりとりを断ち切るように、ティターニアが低い声を漏らす。 「状況が厳しいことにかわりがないことを忘れないでください?」 「判ってるけど……」 荒げるでもなく、潜めたことに、萎縮してしまったような様子で、ユリが返答する。 と、そんな二人の様子を見たからなのか、エリアルが、ぼやくように言葉をかけた。 「言われなくても、判ってるさ。それぐらい」 「だったら、もう少し、緊張感を見せてください。あんな不用意な発言が、どんな結果を招くことになるのか、知らないわけでもないでしょう?」 ティターニアの指摘に、エリアルは肩をすくめることで答えた。 「へし折っちまうのも、一つの手だろ?」 二人のやりとりが、何を指しているのか、なんとなく感じとったのか、ラスクがアトリウスに向かって、 「それって、シボウふら」「そこまで」 彼の方も、ラスクが何を言わんとしていたのか理解したように、ラスクの口を塞ぐことで、言葉を遮った。 「お前さんが言いたいことは判ってる。ティタさんが言いたいこともな」 言いきかせるようなアトリウスの言葉に、ラスクも、納得したのか、頷いて答える。その様子を見て、アトリウスは、呟きやぼやきと言うには、少し大きな声で、言葉を続けた。 「勝って兜の緒を締めよ、なんて言うが……」 割り込むようなアトリウスの言葉に、ティターニアが硬い表情のまま振り向いた。 「ティタさん。俺としては、張りつめすぎも、どうかと思うんだよ」 アトリウスの言葉を承服できない、と言いたげな表情をティターニアが覗かせる。 「今は、取り敢えず、あの大広間を突破した直後なんだ。一回ここいらで緩めるための休憩も必要だと思うんだが」 「でも、今は、街に帰ることを優先す……」「その態度は、張りつめすぎの副作用だと俺は思うんだけどな?」 見透かすようなアトリウスの言葉に、ティターニアは言葉をつまらせてしまった。
ここまで来るのに、どんだけかかってんのよ。まったく。
しかも、まだ、戻れたワケじゃないし。⊂⌒~⊃。Д。)⊃
この話、もうしばらく続くのですよ。残念ながら。(ぉぃ
んじゃ、また気が向いた頃に。(ヒドスギル