明日の更新は……何時になるのか不明。どういう形になるのか、自分でもまだ見えてないからさ。
スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
06/12/30なんて、年の瀬も差し迫った時期に、次のSectionに入っちゃいました。
ところで、第1話へのリンクって……必要?
では、本文。
The BORDER of close at hand.#2
<- 『The BORDER of close at hand.#1』 「『旦那様』って?」 「すいません、つい癖で。シャロンお嬢様のお父さま、アリエル=パーシュート様のことです」 とクリスに返され、アメリアは一瞬戸惑ってしまった。ラスクが『彼女』を呼ぶときの呼び方と、クリスの『彼女』に対する呼び方が違っていることに気がついてしまったためだ。 「ちょっと、聞いて良い?」 「なんでしょうか?」 「確か、ラスク君は、シャロンちゃんのこと、『シャロン姉』って呼んでるわけよね?」 「そうですよ?」 「だとしたら、育てのお父さんにあたる人なわけよね? だったら、どうして、『旦那様』って呼んでるの?」 改めて、確認することで、アメリアは、疑問を感じたポイントを明確にし、問いかける。 「私からすれば、雇ってくださる御方ですし」 「雇うって……丁稚じゃ有るまいし」 クリスからの返答に、呆れながらもアメリアが相槌を打つと、 「それに近い立場ですよ? って、ラスクだけじゃなくて、旦那様は、私の学費の面倒もみてくれるつもりのようですけど」 「お金持ちだものねぇ、シャロンちゃんの家って」 どちらかというと、ありきたりな感想を漏らしたアメリアに、クリスが、呼びかける。 「で、アメリア先生?」 「何?」 アメリアの応答を聞いて、購買部を訪れた目的を問いかける。 「ラスクたちの何について、聞くつもりだったんですか?」 「そうそう。二人とも、ここに来た?」 クリスの言葉で、目的を思い出したのか、彼女の問いかけに直接答えずに、反問で答えた。 「二人とも、翌日に来てくれて、採寸は終わったんですが……今、何級なんですか?」 「先月の終わりに、一級になったところ。二人ともね」 と、間髪おかずに答えたのだが、彼女の問いかけの意味が理解できず、そのまま問い返した。 「けど、どうして?」 「ユリさんの準備が……あるので、その」 「ユリちゃんの方は、既製品ってワケにはいかないものね」 クリスが言葉を濁したことで、察したようにアメリアが同意の言葉を投げ返す。 「スカートは良いんですけど……トップスが間に合うかどうか……」 「そっか」 作業の進捗が芳しくないのか、言葉を濁すクリスに釣られるように、アメリアも少し沈みがちに応える。 「どうかしたんですか?」 「そこをなんとかして」と言われると予想していたクリスは、予想外のアメリアの反応に、質問を投げかけていた。 「二人とも、今度の昇格検定は引っかかる可能性があるのよ」 との返答に、その意味を理解したのか、クリスも、 「踏みとどまれていないんですか?」 と聞き返す。 「二人ともね。良くて、ペガサスとユニコーンを往復したり、ユニコーンに留まるのが精一杯、って時もあるから」 溜息を吐きながら、クリスの問いかけに応えると、補うように不安な部分を口にする。 「今回の昇級にしても、ユリちゃんは忙しなく行き来してたし、ラスク君の方は、ユニコーンで迎えちゃってるのよ」 「だからって、急ぐ必要がない、って理由にはなりませんよね?」 「まぁね」 クリスの反論に、アメリアも頷くしかなかった。 「二人とも、巧く帳尻併せてて、検定が関ってくるときには、必要なランクにちゃんと留まっているから」 と、不安を感じはしたものの、二人の過去二回の昇格検定の様子を思い返す。 「……もうすぐ、私も準備が必要になりそうなんだけどね」 口ぶりは重たかったが、何処か嬉しそうな表情を浮かべている。 「来るところまで、来たんですね」 「そういう事ね。確かに、賢者号の上に、大賢者号があるけど……」 アメリアの口から出た、大賢者の称号に、クリスも、思わず溜息を吐いてしまう。 「一握り、それこそ、五賢者に匹敵する力を持っていないと到達できない高みじゃないですか?」 溜息に続いたのは、非難を微かに含んだ言葉だった。 To be continued... -> 『The BORDER of close at hand.#3』
ダベリ
さてと。昨日の本文中にあった、アメリア先生の『カイルでの失敗』ってのは、たいしたことではないと言ってしまえばそれまでなんだけど、カイルの手元に、賢者服が届いたのが、昇格から遅れた、って事なのさね。クリス(つまり、リエルのこと)は、購買の中でも、アメリア組に一番近いところにいる影響から、そういうアメリアにとっての失敗もみているってことなのさね。
さてと。確認から始まる茶飲み話。もうしばらく、続きます。
ま、今日は、こんな感じで。続きは、また明日……って、明日は、新年やんね?
……更新時間、何時になるか判ったもんじゃありません。ので、気をつけてくださいまし。
スポーツマンナンバーワン決定戦辺りが終わった頃に、来ると良いのかもしれんね、とかなんとか吐かして、#28はこれにて終了。
んじゃ、良いお年を。