『越境〜光もたらすものと標星〜』#31

気がつけば、31話目。まだまだ、カタの付く気配がないです。orz
って、さ……こいつは、避けて通れんだろう? って話が一つ有るから、それに関る話にね。


スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
結局、セクションタイトル改めることにした。流れ的には、繋がってないのに、無理に同じタイトルにする必要もないような気がして。と言うわけで、今日から、セクションが改まるのです。
ところで、第1話へのリンクって……必要?

では、本文。

To the BORDER, It is 1 step more.#1

<- 『The BORDER of close at hand.#4』

 その日は、何か胸騒ぎがあったのか、普段ならユリが先にトーナメントに向かうところなのだが、ラスクが自分から先に参加すると言いだしていた。
 ユリにせよ、タイガにせよ、自発的なラスクの言葉を否定するつもりも、言われもなかったので、快く、その決断の後押しをしていた。
「いい傾向、なんだよね?」
 自分たちと別れて、エントリーに向かうラスクの背中を見送りながら、ユリが不安そうにタイガに問いかける。
「悪くはないわな。俺らは、ラスクの戦いっぷりを見守るしかないワケやけどな」
 自分の問いかけに対するタイガの返答を、ユリは、心ここにあらず、との風に受け取っていた。
「無理してるんじゃないかな……」
「いや、無理はしてへんやろ」
「どうして、そんなことが言えるのよ?」
「そういう方面、ラスクは器用やないからな。無理しとったら、一発で判る。さっきのラスクに、そんな雰囲気は無かったと思うぞ?」
「だったら、良いんだけどさ……」
「多少は、信じたれ。でないと、王子様だっこが、お姫様だっこに変わる日、いつまで待っても来うへんぞ?」
 と言い返され、ユリは複雑な表情を浮かべて頷いていた。


 ペガサスとユニコーンの間を行ったり来たりしているラスクにとって、今回の第一セット、ダイヤ・カテゴリー4は、自分がペガサスにいることを実感するジャンルだった。
「負けてなんか、いられない」
 と自分に言い聞かせ、召喚される異形の撃破に全神経を集中させていた。
 結果的に、取れたり、取り逃したり、だったことが禍してか、十二人中六位と中盤どころの結果となった。その次は、アクアマリン・クォーターとなり、ラスクにとってみれば、苦手とするジャンルだったために、警戒していたのだが、どうにか五位通過を果たし、第三セットのエメラルド・カテゴリー3に臨んだ。
 エメラルドと言うジャンルは、ラスクにとって、トパーズに次いで得意としているジャンルではあるのだが、カテゴリー2に分類されるものや、カテゴリー3の中でも苦手としている種類が召喚されなければ、賢者を向こうに回しても、或る程度割り込んでいける自信のあるジャンルだった。
 実際、セットトップ争いに関与する二位という成績で通過し、六回目のペガサスランクでのコロセウムに到達することが出来た。
 魔導士号を授かって以来、九六戦目。昇格検定も意識し始める必要が出てきているこの時期。どうしても、メダルを勝ち取っておきたかった。
 七つ星時代、ユリに「おまじない」をした後。代償、と言うわけでもないのだが、彼女の忠告を思い出して、一回深呼吸をする。誰か一人でも踏み台にする、との昂ぶる気持ちを静めると、ラスクは、それを選ぶことを決めていたかのように、トパーズのカテゴリー2のメダリオンに手を伸ばす。
――今度こそ、勝ち取るんだ!

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 1 step more.#2』

ダベリ

さて、こっからは、一級時代の話の後半戦。
116戦に及ぶ、魔導士時代で、Aクラスでの決勝に進めた回数は、1割に達しているかどうか。で、その中で、メダルに絡んだのって……手元のバックアップデータに、grepで抽出するのを考える方が良いぐらいの状況。……鍍金魔導士がここにいますよ? orz
とは言え、それでも、この頃は、6.7以上の数値をマークしてたんだよなぁ。補正前の数値とは言え。

さて、これが昇格前の最後のセクションと相成ります。引っ張りに引っ張ってきた境界を渡る前の二人とタイガ兄ちゃんの物語。宜しければ、今しばらくお付き合い願えますと、幸いにございます。

では、本日はこれにて。続きは、また明日。
……この回の文章、かなり荒れてるなぁ。いずれ大改修が必要になりそう(滝汗)。