初日のRunner#3

酷いにも程がある話。
……前回から、2ヶ月放置って。⊂⌒~⊃。Д。)⊃

<-『初日#2』

「どうやって、入れ替えるんだ?! 奴さん、鉄壁なディフェンスステップ発揮してんじゃんかよ!」
 二階への階段の最後の試練とも言える、最後の大広間で、にらみ合いを続けている状況に嫌気が差したのか、エリアルが抗議の声を上げる。
「それを考えるのも、あなたの仕事だったでしょう?」
 エリアルの抗議に、思考停止めいたモノを感じ取ったからなのか、ティターニアが、敢えて、彼の担当外の領域も含めるかのように問いかけた。
「戦術と戦略は別物だって言ってるだろ?」
「マップを描いてる俺たちの仕事って事らしいぞ、ラスク」
 ティターニアの問いかけに対するエリアルの返答。そして、自分たちの立ち位置なども含めて、答えを出したのか、アトリウスが、自覚を求めるようにラスクに話しかける。
「なのは良いけど……どうしたらいいんだろ……」
 と、アトリウスに、反問することでラスクは答えていた。が、緑から覗く、終焉を感じさせる様子につられたのか、その答えには、絶望の色が混じっていた。
「たしかにな……」
 ラスクと同じように絶望を感じていたからなのか、アトリウスも反論することなく、彼の反問に答えていた。

 第一階層ならではの、日差しと鳥の声を噛みしめていたアトリウスたちに、鬱積が溜まってきたのか、
「あ゛ー、もー!」
 と、ユリが荒げた声を上げる。不満混じりの彼女の声に、皆が、特に、ラスクが驚いたような表情を浮かべて彼女を見遣る。
「もう、突っ切ろうよ!」
 皆の注意が自分に向いたことを理解すると、彼女は、言外に強行突破、と言い放っていた。
「え、でも?」
 彼女の意見には、大抵快諾するラスクも、さすがに、危険がすぎると判断したのか、その意見は受け入れられない、と答える。が、ユリの方でも、ラスクの反論は予想のうちだったのか、
「そんなこと言っててもさ、ここでにらみ合い続けてても仕方ないじゃない」
 と、この場における正論を掲げて反論していた。
 このままでは膠着状態になり、動けなくなりそうだと判断したのか、ティターニアが口を開いた。
「虎穴に入らずんば虎児を得ず、とも言いますね」
 ラスクにとっては、ユリの無謀な提案をティターニアが賛同するはずがない、と予想していたのだろう。それは、ティターニアの決定を、ぽかんとした表情で見ていることからもわかる話だ。
 そして、ラスクは、更にぽかんとしてしまうような言葉を、生命線とも言えるメディックのアトリウスが発していた。
「『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ』とも言うしな」
 パーティの進退を決定する二人の意見が割れれば、時間を稼げると思っていたラスクは、ティターニアと同様、ユリの意見に賛同したアトリウスの返答に、自分の耳を疑った。
「アトリウスさんまで」
 納得できない、理解できない、とのニュアンスを含めて、ラスクは、二人の決定に愕然とした。
「諦めるしかないだろ……」
 ラスクの肩をぽんぽんとはたきつつ、エリアルは、ぼやくようにつぶやいていた。

2ヶ月振りに書いたというのに、地上はまだまだほど遠いです。いつまで続けるつもりなんやろね?(酷い言い分だな)
んじゃ、まぁ……また、近いうちに続きを出せるように心がけます。はい。