#16・『She learnt he had caught up』#6

拍手コメントへのレスでも書いたけど、小咄と戯言での待遇に、一番落差があるの、タイガ兄ちゃんのような気がしてきた。小咄では、ボケ役。戯言では、おいしいとこ取りって感じで。
でもさ、タイガ兄ちゃんって、細かい気配りできそうな気がしない?
カイルとは違う方向性の。そうさねぇ。カイルのは、隠し通すことができない不器用な気配りで、タイガ兄ちゃんのは、言われないと気がつかないスマートな気配りって感じ。
さてと、本文を始める前に、いつものようにコピペでお茶濁し。
えーっと、物語の始まりは、9/18。おさらい程度のまとめは、00/2/3。
今のパートが始まったのは、10/2。
んでは、本文をば、どぞ。

She learnt he had caught up #6

<- 『She learnt he had caught up #5』

「何時まで掴んでいるつもりですの?」
「お嬢が、野暮ったいことをするつもりが無くなるまで」
 ほんの数秒前まで張りつめていた空気を漂わせていたとは思えないほど、緩んだ表情で、タイガがシャロンの問いかけに答える。
「その気なら失せましたわ…… 私は、貴方とは違って、自分独りで決着させることぐらいできますから」
「なら、何処に行くつもりなんや?」
「購買部に行くだけですわ」
 とのシャロンの返答に、タイガが反応する前に、ルキアが割ってはいる。
「アロエちゃん、私たちも購買行こっか?」
「特に欲しいものなんて……」
 と良いかけたところで、ルキアの唇が「ここは空気読んで」と動いたように彼女には見えた。
「うん」
 掌を返したようなアロエの反応に、当事者とシャロンを除いた九人の表情に、理解できない、との色が浮かぶ。アロエの掌返しの意味を、瞬時に理解したからか、シャロンはタイガに確認するように言い放った。
「離してくださる?」
「ほんまに、野暮ったいことするつもりがないんかどうか、確認したいところやけどな」
「どうせ、ラスクたちの居場所は、貴方しか知らないんでしょ?」
「そら、そうやわな」
 シャロンの反問に対して、タイガはありのままに答える。
「なら、貴方に質問していないことからもはっきりしなくて?」
 と、タイガには追及をかわすための言葉で切り返し、返す刀で、
「ルキアさん? 第三者が居ると、クリスは自分の業務を優先しますから、席を外していただけます?」
 とルキアたちにも言葉を続けていた。「あなたたちの目的なんて、聴く前から判っていますわ」と言わんばかりにだ。すると、釘を刺された格好になったルキアが、少々気圧されながらではあったが、方便でシャロンの注意を逸らそうとする。
「誰も、シャロンが、購買に行くかどうか確かめに行くなんて、言って無いじゃない」
 その言葉を受けて、アロエが相の手を入れたような気もしたが、それ以上に、シャロンの言葉の意味を問う方が、今の彼女には重要なことのように思えていた。
「それに、シャロンのことをクリスが客だと思ったときはどうするのよ?」
「そう言うことは気になさらなくても結構ですわ」


 ルキアをやりこめることで、彼女たちの堂々とした尾行、と言うか、監視から逃れることに成功したシャロンは、自分が口にしたとおり、購買部に足を運んでいた。
「クリス、良いかしら?」
 購買に着くと同時に、クリスに向けて発した言葉は、客としてではなく、ラスクの修練の程度を知る者として、訪れた、と言わんばかりの調子だった。
「お嬢様、どうしたんです?」
「ラスクが、昇格目前だったこと、御存知でした?」
「そうだったんですか?」
「そうだった……って、あなた何も聴いてないの?!」
 一大事とも言える事のはずなのに、まるで普段の仕事の一環のように、サラリと受け流したクリスの言葉に、思わず声を荒げてしまった。が、そんな程度のことは、まるで予想の範疇だと言いたげに、慌てることなくクリスが、最近のラスクの様子を口にする。
「あの子も、あまりここに来ませんからね」
「それじゃ」「行きませんよ。ラスクのところには」
 「今夜は」との言葉が続く前に、クリスが遮るように言い放った。

To be continued... -> 『She learnt he had caught up #7』

ダベリ

さぁ、一触即発、って状況で引いといて、あっさり終わってる辺り……顰蹙買いそう(汗)。
取り敢えず、タイガ兄ちゃんの出番は終了ってことで(ぉぃぉぃ)。

by the way.

巷では、QMA4ロケテが始まって、いろいろ情報が上がってきていたり、購買部の主の名前が公開されたりしてきているようですが、このシリーズや小咄での彼女の呼び名は、クリスのままで逝きますよ? よぅござんすか?

後で書き直すですよ。公約通り、移植しておくので

で、件のQMA4だけど……正直微妙なところなのよね。

なんて言うのかな……デコレーションだけ、重厚長大になってて、基礎工事の部分がおざなりになっているような気がしてさ。

2→3の時は、期待もあったんだけど……3では、こんなことになっちゃってるでしょ?

あまり期待できんのよ…… まぁ、そんなこと考えずに、今の二人が、その先、どう転がっていくのか追いかけていくだけでも、良いのかもしれないけど……そうなるとさ、タイガは昇格することでどう変わっていくのか、とか、残りの11人は、どう立ち振る舞っていくのか、とか考えるはめになって、それらを整理していくのが大変なのよね。早い話。

って、そんな先の話なんか考えずに、二人を賢者にすることに集中する方が良いのかも知れないけどさ。

そうそう。現状の二人の状況ですがね、気がついたら、ゲージ半分近く埋まってましたよ? 昇格話をやっているから、するするとゲージが埋まっていくのか、それとも、コツコツとでもやっているから、ゲージが埋まっていくのか。よく判んないけどさ。

さて、一応、手元では、書きたいシーンまで書き進んでるんだけど、公開日程が追いつくまでに、その先まで書き進められるかどうか……実は微妙な情勢だったりする(瀧汗)。


んでは、今日はここまで。では、また明日。