#35・『To the BORDER, It is 1 step more.』#5

さすがに、5週間。連日のように、戯言を繰り出していると、この「小戯言」とも言うべきな前置きのネタも尽きてくるってもんで。
……でも、あの「ふた虫様・夢オチ」は、自分でも笑ったね。久方ぶりの泣きたくなる方向での、大ヒット。orz
一応、結果的には『お告げ』という、また意表をつくオチかたをしてくれた騒動でしたがね。本当に、なんやったんやろなぁ? あの日の、あの夢は。


スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
このセクションは、三が日の最終日、1/3から。
ところで、第1話へのリンクって……必要?

では、本文。

To the BORDER, It is 1 step more.#5

<- 『To the BORDER, It is 1 step more.#4』

「守ることも?」
 ユリが、言葉の奥に潜ませた何かを見出しきれなかったのか、オウム返しでラスクが問い返す。が、彼の反応は予想できていたのか、淀むことなく、ユリは言葉を投げ返した。
「そう。多分、ペガサスでの私たちってさ、圧倒的に未熟な存在なんじゃないかな」
 と言われて、ラスクも、それを思い知らされる事があったことを思い出した。二つ星時代のコンプリートスレイの時のセットトップ裁定が、それだ。
「だよね」
 もう二ヶ月も前のことになるのだが、階級差で最上位裁定を受けていた事が、自分の未熟さを思い知らされる結果に繋がってしまい、軽く落ち込んでしまう。が、ユリの方は、そんなラスクの様子を気にもかけずに、言葉を繋いでいる。
「そんな相手にさ、背伸びして、イケイケの攻め攻めなメダリオンを選ぶよりも、置いていかれないようなメダリオンの選択も大事なんじゃないかな?」
「そう、かな?」
「そうだよ、きっと」
 不安を覗かせるラスクに、ユリは心配しないの、と言いたげに答えていた。
「それじゃ、トーナメントに行ってくるね」
「行ってらっしゃい」


「さすがに、ユリの言うことはよう聴くな」
 ふたりのやりとりを見守っていたタイガが、ユリの背中を見送っているラスクに、呼びかける。
「そんな言い方しなくても」
 とラスクも、タイガの言い方が気に入らなかったのかむくれて見せる。そんなラスクの対応に、彼も安堵したように、
「すまん、つい、な。ま、座れや」
 と、謝罪の後に、座るように促すと、ラスクが座るのを待って労いの言葉をかける。
「優勝逃したんは、残念やったな」
 タイガの言葉が呼び水になったというわけでもないのだろうが、ラスクも、ポツリと正直な気持ちを口にした。
「二位じゃ……嬉しくない」
 ラスクが言葉の裏に隠した悔しさに気付いたのか、タイガも、どう言葉を返すべきなのか、考え込んでしまう。
 スクリーンの一つには、招集に応じたのか、ユリの参加しているトーナメントの様子が映し出されている。
――そう言えば、ユリも、『あの』時、似たようなことぼやいとったな。
「……たかだか、エルフ程度の俺には、お前らが闘うてるペガサスの状況は、よーわからんけど、」
 素直な気持ちを口にしたラスクに、こう前置きして、タイガは言葉を一旦切る。
「お前さんの愚痴聞いて、ここに来る前のユリのこと、思い出したわ」
「それって、二人がこっち(総合)に来た理由?」
 確かめるように聞き返すラスクにタイガは、ちょっと残念そうなニュアンスを含めて、
「ま、そんなとこやな」
 と答えていた。

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 1 step more.#6』

ダベリ

こっからしばらくは、荒れる感じがするんだ。文章が。
……俺自身、このパートは、書く事自体に苦しんだ記憶があるもんで。
このパートが終われば、いよいよ、かな。とは言うものの、これも、二人分書かなきゃならんのよね。同じ日に、昇格しちゃったからね。
とは言うものの、こっから、最後の後片付けまで、何日かかるのやら(遠い目)。

さて、今日は、ここまで。続きは、また明日。