不法投棄。

なに、これ?(汗)

人類の社会構造の変化から続く、破滅願望や自滅願望は、精神病理の解明やその治療技術を加速させる一方、新たな姿へと変化しつつ、止むことなく人々の心に影を落とし蝕んでいた。
そんな止むことのない破滅的行動の裏には、悪意と滅意と呪詛とを撒き散らす「魔獣」の存在があった。

この状況を打破すべくインキュベーターたちは「魔獣」との交渉に乗り出すが、「魔獣」はインキュベーター側の提案を完全に拒否。その後も繰り返された交渉も平行線を辿り、進展のない状況に、インキュベーター側は交渉を断念。秘密裏の武力介入を決定する。
それは、表向きは、思春期の少女たちの妄想の産物、実際はインキュベーター主導の特殊戦闘部隊による奇襲である。

「魔女とその使い魔の殲滅」
インキュベーター介入の痕跡となる一切のモノを破棄せよ」

その任務の遂行命令は、作戦に携わるものの命にも適応されるものであった。
たとえ任務が成功したとしても、生きて帰ることは許されないのだ。

「ただし、志願した者には、その命の代償として、一つだけ奇跡を要求することができる。我々は責任を持って、それを実行しよう」

その過酷な特務に志願した少女たちが居た。
命を代償として奇跡を願い、彼女たちは出撃する。

自分たちには決して見ることのできないであろう明るい未来のために。