RAP-AXというか、NXについて、あれやこれや。

さてさて。STGに特化したって事で、HORIがプレオーダーって形で構想を出してきたRAP-AXS+Gについての話なんだけど……
正直なことを言えば、ダメ出しでしかない可能性の方が高いので、気に入らない人は回れ右が正解かもね。

RAP-AXとはなんぞや?

そもそも、RAP、リアルアーケードProってのは、HORIが04年7月にPS/PS2用に発売したモデルを元祖とする、汎用アーケードゲーム筐体に採用されている部品を使って構成されたジョイスティックのこと。
それまでジョイスティックと言えば、構造的にはコントローラーの延長にあるような、メンブレンスイッチのボタンとかを採用したモノが多かった中、颯爽とね。アーケード品質ってのを前面に出してきた商品なのよ。
って、もう8年半前の話になるのか。
とは言うものの、それが日本初か、って話になると、また話は違ってて、ここからさらに遡ること8年。セガが、自社ブランドの家庭用据え置きゲーム機サターン用に発売したバーチャスティックプロってのがあって、豪快なことに、アストロシティのコンパネ部分をそのまま切り出したような筐体デザインに、2L16Bという贅沢仕様のアケコンがあったのよね。まぁ、お値段も、今の価格で言えば……XBox360の廉価版クラス、って豪快価格だけど。
閑話休題
で、このリアルアーケードPro。約8000円という価格で、その前に登場していたバーチャスティックプロに比べると、非常に手軽な値段で登場したものの、やはり、割高な商品であることは確かなんだけど……
そのコンセプトが響いたのか、それ相応の売れ行きを見せた様子。
後に、レバー、ボタン全てを一社の製品でまとめ、ボタンのレイアウトを変更した、SA/SE*1が登場し、一旦終息はしたのね。けど、その後、反響が大きかったのか、HORISTORE.com専売で登場するRAP2、同RAP2SA、連射機能が省略されたタイアップモデルなどが登場して、一つの究極形を提示する結果になったわけ。
で、据え置き機は、PS2ドリキャスから、PS3/XBox360に移り変わって、07年にPS3用のRAP3が、それから一年遅れて、08年にXBox360用のRAP-Ex*2が登場するのね。
さて、ここまでは、RAPの筐体をそのまま流用し、ボタンも、アストロっぽいレイアウトで来ていたんだけど、09年12月に、Viewlixコンパネに似たボタンのレイアウトに、余剰ケーブルの収納スペースも追加という、大幅なモデルチェンジを行った、RAP-Vシリーズ*3が登場。その4ヶ月後に、360用のRAP-VxSA*4が発売されることになる。
ちなみに、360用コントローラーとしては、このRAP-VXSAの評価がいちばん高い気がするんだよね。あ、Vシリーズの派生となるVLXについては……スルーでお願いしますよ?
閑話休題
さて、その後、このRAP-Vシリーズも、格ゲータイトルとのタイアップモデルは、それなりの数が登場したものの、このレイアウトが嫌われてか、そもそも市場規模の影響か、caveを始めとするSTGタイトルとのタイアップモデルは、一切でなかったのね。
で、公式には、RAPの名は冠してないものの、内部的には、きっちりRAPの流れを汲む製品として作られ、2回目と見るべきか、2つめの派生モデルと見るべきか判断が難しい、ノワール筐体のコンパネににたレイアウトのRAP-Nシリーズこと、キャリバー5対応スティックが、2012年2月に登場。
こちらは、タイアップモデルとしてのリリースがメインになってて、今回のプレオーダーで商品化の可否が問われているAX*5が、RAPの名を冠する初のモデル*6となるのね。
さてさて、ここまでグダグダ語ってきたけども、簡単にいっちゃえば、RAPの最新モデルだと言うことで。
問題はなぁ……新しいから、必ず良くなっているとは限らない点なんだ……(´・ω・`)

これは……どうなの?

さて、ここからは、RAP-AXについては、Nとの区別がし辛いので、NXと混同して行こうかと。なので、以下、NXと言ったら、AXS+Gの意味だと言うことで。
まずは、
STARTボタンへのカバー。
正直な話、初代モデルのRAPだろうと、TEだろうと、意図的に押しに行こうとしない限り、押せない程度に、STGプレイヤーの右手の動きってのは、平面的には無いと思うんだ。つまり、事故で押してしまうってのは、まず有り得ない、って事なのね。
なので、あのカバーってのは、邪魔にしか思えないんじゃなかろうか、と。ね。仕掛けとしては有りかもしれないけど、追加されてる仕掛けってのは、耐久度をそぐ要因になりかねないから、微妙かなぁ、と。
次に、
電子式な連射切り換えや、ボタン意味の変更スイッチの搭載。
正直なことを言えば、ブラックボックス化されてて、怖いってのがある。コレが、物理的なスイッチで切り換えるようになっているなら、なんにも気にしないんだよね。目で見て、状態を確認できるから。あと、スティックから、ホストとなる本体への応答用パケットへの変換に負担となら無いか? って危惧もある。
連射スイッチを押しながら、連射に設定したいボタンを押す、って設定は、内部的には、フラグを操作するってことになるわけで、連射用のパルスが、直接信号線に乗っかるってわけじゃなさそうなのもね。
まぁ、連射だなんだってのを設定していても、最速で変換できるように、内部処理が最適化さているのなら、文句はないんだけどね。
この辺りは、現物を触ってみないと、判んないかなぁ、とも思うわけで。
けど、左スティックボタンや右スティックボタンとか、そんなに使わないからなぁ。意図して割り当てでもしない限りはなぁ……
次に、
リードスイッチモデル採用って……(滝汗)
サンワの30mm径の通常スイッチ採用のボタンで、
はめ込み式だったら、単価が200円弱。まぁ、安い店なら、160円で買える、かな?
ところが、リードスイッチ採用のはめ込み式になると、長寿命モデルって扱いになって、2倍以上の単価500円ちょっと。ネジ式になれば、もう30円ぐらい上乗せって言うから、どれほどの贅沢品か想像できるというモノ。
また、この長寿命モデル。通常モデルに比べて、開閉回数の寿命が、5倍と言うから、まぁ価格については、安いぐらいではあるんだけども……
この開閉回数の寿命ってのが、なかなかに狂ってて、基準が100万回、なので、500万回の開閉寿命ってことになるわけね。
基準の100万回ってのは、仮に16連射を長時間維持できる人間がいると仮定して、計算すると、だいたい8時間41分で寿命ってことになるんだけど、実際のゲームプレイで、9時間近く連射しっぱなしってのは、非常識な状況なので、実際には、もっと長寿命になるわけよ。ま、操作感というか、バネの劣化なども影響するのかもしれないけど……
普段、高くて手のでない代物だからねぇ……これは、これでアリなのかなぁ。


まぁ、見た感じで挙げると、こんなところかなぁ。

これは、有りだね。

ダメ出しばっかじゃ、始まんないんで、それ以外のところとか。
まずは、
ボタンの配置。
これは、最善。理想。
人によっては、PS3用のアストロ配置な奴を買って、換骨奪胎しようと思ったとかって話も聞くと、ね。
何物にも代え難いかなぁ、と。
次。
うるさくない天板デザイン。
RAP-NX系列で、いちばんシンプル(ともすれば無機質)なデザインな気がするのよね。今回のAXは。この辺りは、正直バカにできないな、と。
製品化されれば、発売されるのが、最大往生の発売日ってところも、このデザインにした理由なのかもしれないしね。


けど……なんにせよ、期待したいなぁ、とは思うのよね。

*1:SpecialAddition/SpecialEditionが公式見解だったものの、SAは三和電子の製品が、SEはセイミツ電子の部品が採用されたことから、サンワのSA、セイミツのSEって解釈が優勢になっていったのは、言うまでもない話。

*2:ただし、市場規模の影響からか、Exシリーズは、HORISTORE.com専売だった。

*3:RAP-V3SAが第一陣。

*4:奇しくも、この日はケツイExの発売日。余談ながら、その7ヶ月後に発売される大復活と同日に、amazon限定モデルRAP-VxSEが発売される。

*5:過去の命名規則からすると、Aは、Astro(アストロ)のAと思われる。

*6:ただし、PS3用では、amazon専売のRAP-N3SAってのが有る。