結構、改編されているなぁ……

まぁ、方法はいろいろあるわけですよ。
みかんを見る方法はね。つまりは、そんな話。

ちょっと気になる部分ではあったんだけどなぁ……

まず、テレビシリーズに関して、なんだけど。
思いの外、『死』と言う物を、遠ざけているところがある。確かに、ゴールデン枠だったから、忌避した部分もあるんだろうけど……それにしては、ちょっと、やり過ぎなんじゃないのか? って。

トムとジェリーとマリーと……

まず、タツゾウ爺さんが拾ってきた子猫(つまり、みかんとその兄弟たちのことだ)なんだけど、原作でのみかんのモノローグに、『結局、一匹は助からなかった……』という部分がある。その助からなかった子猫は、拾われた時点で、既に弱っており、助けようとはしたのだが……と言う流れ。
残酷ではあるけれども、皆が見る時間帯だからこそ、避けない方が良い話もあるんじゃなかろうか、と。
ちょっと、『死ぬ』こととか、『命を奪う』こととかに対して過敏すぎるところがあるんじゃないかな、って思うのよ。たしかにさ、『死体』を撮るのは、悪趣味なことなんだけどさ……

死体を撮ることと、命の摂理*1を伝えることは違うでしょ?
要は、そういう事だってのにさ……

なぁ〜ん(ほんに、良い人生でありました……)

コレは、次の部分にも関ってくる話なんだけども、
原作では、みかん。一匹の猫を草凪家に連れてきます。この猫が、静かではあるけれども、決して避けられない事件を招くんだけども……

コレ、結局描かれること無かったんだよね……

この一件があったことで、草凪夫妻は、みかんが猫又になっても居てくれたらいいのに、と語り合っているからさ。

稲垣先生、花嫁の親父過ぎ(笑)。

こりんご誕生の話を見たんだけどさ……
この部分の話。原作ではなぞる程度だったのよ。
なぜかと言えば、テレビシリーズではついぞ描かれることの無かった、猫の大往生という部分に関っていたもんで。
とはいえ、だ。
猫が家出するって話は、首謀者こそ違えど、原作に有る。
みかんじゃなくて、クロブチがね。
この時、クロブチと一緒に家出した、華の飼い主が、華を探すときの様子が、キリーを探す稲垣先生に巧く改編されていたのは、見事だったんだけどねぇ。

全体的に見て……

ん〜っと、原作を読んでから良くわかったんだけど……

原作と、テレビシリーズは、全くの別物、ってところかなぁ。
確かに、概ね原作の話をなぞっているし、法遵守って方向から考えると、修正されて致し方無しな部分があったのは、事実なんだけど、その分、しなくても良い改編もやってしまったこと、微妙にゆがみが出て、ってのは有ると思うんだけどね。

まぁ、それでも、15年経っても覚えている人が居るんだから、名作で在ることに変わりはないんだけどね。

*1:命を奪わずにすむ動物は、ごく一部だけ。野菜を食うことは、命を奪っていないワケじゃないんよ?