『皆の往く途・歩く途』#70

……何も思い浮かばない日もあるそうです。
今日なんか、そういう日だそうです。


えーっと、とっかかりは、2/19。ヘッダというか、トップにリンク張ってあるから、今のところは、張らない。
ちょっとした話にするつもりだったのに、とうとう、藍様のシッポの本数と同じ九つ目。
こいつでカタをつける!……予定。(弱気だな、オイ)

んでは、本文。

行く途・歩く途#2

<-『行く途・歩く途#1』

「はろーえぶりばでぃー」
 と、着席した生徒たちを、一通り眺めると、アメリアは、一回深呼吸を行った。その様子が、溜息をついているように見えたからなのか、タイガが座っている周辺からは、「タイガが、いつまでたっても昇格しないから」との全く的はずれな推測が漏れ伝わってくる。
――もう……大事な話をしようと思っているところなのに。
 ざわつく教室に、軽く不機嫌になった。が、取り敢えず、こうすれば静まるだろう、と思い、皆に聞こえるように、咳払いをした。
「皆さん、静粛に」
 普段の、砕けた調子の素振りも見せない担任の様子に、ただならぬモノを感じたのか、張りつめたような空気が教室の中を占領した。
「今朝は、これから臨むことになる、次の教練に関する話をしようと思います」


「皆さんの中には、気付いている人もいると思いますが、現在、アカデミーは、本来在った場所に向かって高度を下げつつ移動しています」
 編入という形で、現在籍を置いている四人の生徒を除いて、残りの十人の生徒たちがざわめき始める。
「着地予定日は、次の新月となる下旬。その後、先遣隊による簡易教練を一週間実施した後、本格的な開始となります」
 と、先刻の円卓会議で決定した日程を、担当している生徒たちに通達し、半ば儀礼的に、質問の有無を確認する。
「質問は、在りますか?」
「教官殿」
 アメリアの言葉を待っていたのだろう。挙手するサンダースに、アメリアが、質問を促した。
「その、先遣隊、と言うのは……?」
「申し訳ないんだけど、私としては、今回の簡易教練には、皆さんを出したくはないの」
 サンダースの質問に対するアメリアの返答に、つまらなそうな反応をユリが取った。そんな彼女の反応を見たからなのか、それとも、そのつもりで、通達したからなのか、アメリアは、言葉を続けた。
「あと……」
 言うべきか、言わざるべきか。逡巡に襲われたのだ。
 滅多に見せない彼女の様子に、ただならぬ何かを感じ取ったのか、落ち着いていた教室の空気が、再びざわつき始める。
 それが、彼女の決断を奮い起こした。たとえ、冷酷となじられようとも、いずれは、告げなければならず、また、ここで告げなければ、誤解を招き、下手をすれば、築いてきた信頼関係を崩壊させる引き金にも成りかねない。
 だからこそ、言わなければならない。自分に、そう言い聴かせると、大きく息をついて、言葉を続けた。
「地上教練への参加は、賢徒号の所有を最低条件とします」
 その言葉に、教室の空気が凍りついた。

To be continued... -> 『行く途・歩く途#3』
コメント投げるまでもねーな、と思うけど、って人は、こっちの拍手から。

ダベリ

……大台、乗っちゃいましたねぇ。
まぁ、三桁までは行かない予定だけど。

だめだ……急に暑くなってきたんで、全然頭が回んなくなってる……

手元の原稿も、まだ終わってないんでね。とにかく、終わらせることを最優先に、進めていくのですよ。
んじゃ、今日のところは、これぐらいで。続きは、また明日。