『皆の往く途・歩く途』#62

……一番時間掛かるのって、どこか知ってる?
この書き出しなのよ。


えーっと、とっかかりは、2/19。ヘッダというか、トップにリンク張ってあるから、今のところは、張らない。
とうとう8つ目。……破竹の快進撃(号泣)。orz

んでは、本文。

星空#4

<-『星空#3』

「私たちは、ずっと傍にいる、って言い聞かせたし、その通りにしてたんだけど……」
 頷きに続いたのは、少し沈んだ言葉だった。それを聴いたとき、つつくべきではない話題だった、とちょっとした後悔がヤンヤンの心に湧き起こる。
「ラスクが一番落ち込んでたときなんて、ミランダ先生にも手伝ってもらって、どうにか、持ち直させたんだけど」
「『どうにか』、ってどういう意味ネ?」
「リストカット寸前まで行ってたのよ」
 事も無げに飛び出してくる重たい言葉に、ヤンヤンは返す言葉を見つけることができなかった。

「けど、そんなに不安アルか?」
 ヤンヤンは、ここ最近のラスクの様子を思い浮かべながら、ユリに聞き返すのだが、彼女の返事を待たずに、自分の感想を先に言葉にする。
「だいぶ落ち着いたように見えるネ」
 ユリの方も、ヤンヤンと同じようなことを感じていたのか、安堵したような表情を覗かせ、
「時間が、多分解決してくれたんだけど……」
 つぶやくように応えはするのだが、表情を引き締めて
「ミランダ先生には、これからが肝心、って釘刺されてるんだ」
 と言葉を続ける。そんな彼女の姿を見て、ヤンヤンは、一つの質問を投げかけた。
「ユリにとってラスクは、大事な存在アルか?」
「今更、そんなこと聞かないでよ?」
 と、答えの決まっている質問をしないで欲しい、と言いたげにユリは応えていた。


 カイルを始めとする、調理班が腕によりをかけて作った食事とはいえ、二人分が準備されているのに、それを独りで食べるのは、ラスクだから、と言う事に関係なく、味気ないモノになったかも知れない。
 とは言え、完全に一人で食事をしている、と言うわけでもない。思い思いの場所で、思い思いに楽しんでいるのは、ラスクにも判っている。でなければ、この場はもっと静かな場になっていたかも知れない。
――こんな気の使い方しなくても良いのに……
 本来なら、そこに居る、いや、居てはならないのがラスクの立場なのだが、ルキアを始めとする女子連や、タイガ・サンダース・カイルと言った、気の効く面々はともかく。レオンまでも声をかけに来る気配がないのだ。
 その影響で、勢い、独りでユリが確保してきた自分用の料理を食べる事になってしまう。とは言え、その事に不満があるわけでもなく、ラスクは、ユリの姿を探しながら、一人で静かに、食事を進めていた。

 クラスの面々が集合している、この状況下とは言え、ヤンヤンとの話し合いが終わるまでの間、彼を一人にしたことに、軽く不安があったのか、安堵したように、ユリがラスクに声をかけた。
「お待たせ」
「ヤンヤンさんと何を話してたの?」
 彼女がヤンヤンに呼び出されたことが気に掛かったのか、ラスクは、その事を切り出した。が、ユリとしては、できれば触れたくない、思い出させたくない話題だったのだが、どう答えるべきか、しばらく悩んだ後、
「話せるようになったら、話すから。今は、食べよ」
 と応えてしまった。
「うん……」
 そんな彼女の返答を承服しかねたのか、どこか煮え切らない態度でラスクが応えると、
「大丈夫。私は、傍にいるから」
 と囁いていた。

To be continued... -> 『星空#5』
コメント投げるまでもねーな、と思うけど、って人は、こっちの拍手から。

ダベリ

ま、正確には、書き出しと後書き代わりのダベリなんだけどさ。
……って、何の話をしているんだか。(汗)

……昨日あんなこと言っといて、さっくり終わってみたりするのが、ふゆざきくおりてぃ。とか冗談めかしたところで詮無きことなんで、少々踏み込んだ話に持っていくと、一番精神状態が酷いときは、ラスクが昏睡状態に陥る、って流れも、本気で考えてたのよ。つまり、作中の時間軸で言えば、『境界線』・『ぽっきーげーむ』以降の話は、全て、昏睡状態のラスクか、その傍で看病しているユリが見た夢、って流れね……
自分で口にしといて、言うのもなんだけど、それだとあまりに救いが無さすぎるんで、その流れに陥らないように、自分に言いきかせて話を書いてた、ってのはある。
……とは言え、これ以上のことを書き始めると、必要以上に翳、というか、闇を見せることになるんで、留めるわ。この見出しでの『続きを読む』以降で読んでいる人には、ちょっと見せられない、また、見せてはならない部分だから。


さてと。ん〜最終週も近づいてきてるとは思うんだけど……今週も、週末は跨げそうにない感じ。
んなワケで、今日のところは、ここまで。続きは、また明日。
追伸:結構、この部分も書いたり削ったりしてるんよ。