『皆の往く途・歩く途』#58

雨が降る前、というか、湿度が上がってくると、空気の匂いが変わるそうです。

……と言っても、区別のつかない人の方が多い話です。


えーっと、とっかかりは、2/19。ヘッダというか、トップにリンク張ってあるから、今のところは、張らない。
現在、ようやく大詰めな、パート・その七でございます。

んでは、本文。

祝宴#11

<-『祝宴#10』

「どうして、あんなこと言うのよ、ルキア」
 ふくれっ面で、ルキアの判断に、ユリが抗議の声を上げる。
「あんたねぇ…… ケーキはどう見てもデザートでしょ? カイル達が準備してくれた料理を後回しにするなんて言うつもり?」
「それもそっか」
 ルキアの反論に、納得、との表情で答えてしまう。

 そうでなくても、このパーティには、カイル達調理班の成果が準備されているのだ。
 それを食さなくて、何を食すというのか。
 そう決まってしまえば、彼女の選択に淀みはなかった。
「ラスク」
 ケーキが下げられた後、自分の居場所を決め損ねたからなのか、場の雰囲気に流されるまま、ユリの傍で手持ち無沙汰にしていたラスクに、声をかける。
「何?」
「私の好み優先でも良いよね?」
 と、問いかけられるが、ラスクとしては、それを拒む謂われはなかった。
 今夜のパーティは、冬至祭が、主な題目ではあるのだが、その中に、彼女の誕生祝いも含まれている以上、主役としての格は、彼女の方が上になる。
「良いよ」
 その事を織り込んでの返答だったからなのか、それでも構わない、との判断だったのか。ラスクは、考え込んだり、迷うこともせずに、そう答えていた。
「それじゃ、量は少なめにしておくけど、好き嫌いは無しの方向で。良いわね?」
「はぁ〜い」
「何か気に入らないことでもあるの?」
 ラスクの相の手に、乗り気ではない気配を察知したのだろう。思わず、半目でラスクに食ってかかってしまっていた。
「ユリが考える、少なめよりも、もう少し少ない方が良いかなぁ、って」
「って、あれだけじゃ、大きくなれないよ?」
「一品一品は少なくても、食べる食材の数が大事だって、聴いたことがあるよ?」
「そういうもんなんだ」
「だから、ね」
「おっけー。いろいろと控えめに取ってくる」
 「さぁ、やるぞー」との意気込みを感じさせながら、料理を取りに向かったユリの様子、そして、その場に留まっているラスクを見遣って、ヤンヤンが呆れたようにぼやいた。
「いろいろと控えめって……どれだけ取ってくるつもりアルか?」
「多分……トレーが必要になるぐらい……じゃないかな?」
 と、ラスクも苦笑いしながら答えていた。

To be continued... -> 『星空#1』
コメント投げるまでもねーな、と思うけど、って人は、こっちの拍手から。

ダベリ

この見出しの書き出しが、あっさり風味なのは、言うまでもなく。
ネタ切れだからです。
と、どうでも良いネタバラシをしつつ。こんな調子で、ダベリ開始なわけですよ。

えーっと、今日で58日目? 足かけ3ヶ月半……
付き合ってくれてる人がどれぐらいいるのかは、ワカンネけど……これで、確定っぽいですな。最長期間なのは。
物語のブロックの方は、後一つか二つやって、終わりってところですわ。それにしたところで、長いな……

まぁ、今週は、こんなところで。続きは、また月曜日。良い、週末を。