長かった……
5月から書き始めて、延々9ヶ月。
賢者に昇格したのは、10月中旬。それから、3ヶ月経って、ようやく全部が終わり。
最終日は、5割増(当社比)で押し流す!
スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
疾風怒濤の勢いで、最後の3話。一気に駆け抜けていく所存。
では、本文。
report from LASK and YURI to sky...#3
<- 『report from LASK and YURI to sky...#2』 「着いたね」 碑を前にすると、少し固い声でユリが到着を確かめるように呼びかける。 「うん……」 ラスクも、これが最後だと思っていたのか、少し緊張した様子で答える。 「始めよっか」 「だね」 「マイケル先輩、ルーシア先輩」 「父さん、母さん」 ユリの呼びかけに続くように、ラスクが両親の名に向かって呼びかけ、互いに合図。 「約束通り、二人で来ました」 と、声を揃えて碑に話しかける。 「昨日付で、私たちも、この碑に名前を刻まれる事が許されるようになりました」 「これで、父さん達の名前を、気兼ねなく名乗ることが出来ます」 ユリ、ラスクの順に碑に語りかけていく。 「本当は、父さん達に、最初に見て欲しかったんですけど……」 「もう、クリスにも報告してありますから」 申し訳なさそうなラスクの言葉を補うように、ユリが言葉を繋ぐ。 「何時か、また来ますね」 と名残惜しそうに報告が終わったと言いたげなラスクとは異なり、まだ何か告げたいことがあるのか、ユリは、碑をじっと見つめている。そんなユリの様子に気付くでもなく、ラスクは、レオンとの約束のために、碑の末尾の名を見つめている。 そこにあった名前は、二ヶ月前、自分が昇格したときに確認した名前のままだ。 ――増えてないのは、良いこと……なんだよね と、自分に言い聞かせる。サツキ=シルベノミヤ。ユウ=shiの姉の名がそこにある。前回、確認したとき、その名前の意味を良く噛みしめてはいなかった。が、賢徒、つまり、賢者となったラスクには、その名を確認する事で、シルベノミヤの姉弟のことを考えなければならないと、思わずにはいられなくなったのだ。 遺していくことの辛さ、無念さ、は判らない。遺される側の辛さ、を考えるには、当時は言うまでもなく、今の自分でも、幼いのかも知れない、とラスクは思ってしまう。 「ねえ、ユリ」 「何?」 「ぼくが、この碑の名前の一つになったら……」「考えないからね」 ラスクの仮定を、ユリは聞き終えることなく叩き切った。 「ラスクだって、私が、この名前の一つになるときのことなんて、考えたく……」 とユリは聞き返そうとしたが、彼がここに来る理由を思い出したからなのか、はっとした表情になる。 「……ごめん。ラスクは、遺された側だったんだよね」 ユリの謝罪に、ラスクは首を横に振って答える。 「ごめんなさい」 と、一言。俯いたラスクに、歩み寄ると、ユリは、ぎゅっと抱き寄せた。 ――もう、私たち、子供のままじゃ居られないんだよね。 ラスクを抱き寄せたことで、ユリの中で一つの決心が固まる。 「マイケル先輩、ルーシア先輩……」 ラスクを胸に抱いたまま、ユリが碑に向かって呼びかける。 「最初、アメリア先生にお願いしようと思ったんですが、その時は、ラスクが、まだ昇格していないのでだめだ、と言われたことなんです」 一呼吸。 「でも、ラスクも、その名前を受け継ぎました。だから、お願いしても、良いですよね」 風が渡り、木々の枝を揺らしていく。 「エンライトンの名前、私も名乗ってもいいですよね?」 ユリの言葉に急かされたかのように風が渡っていった。 To be continued... -> 『report from LASK and YURI to sky...#4』
ダベリ
……ある意味さ、爆弾発言してるってのに、余韻も何も、ありゃしねぇ、野暮な構成になっちまった。
一気に押し流すためとは言え、こんな酷い構成にしちまって……
ンじゃ、サクッとBパートに。