Bパートなので、あっさり目で。
Across the BORDER.afterward.#2
<- 『Across the BORDER.afterward.#1』 「ユリさんが構わなくても、ラスクが真っ赤になってます」 ユリがしようとしていることを理解したからなのか、真っ赤な顔で抱えられている自分の弟の様子に気がついたのだろう。クリスも、赤くなりながら、ユリに抗議の声を上げる。 「一緒にシャワー浴びたこともあるのに、着替え程度で赤く……なるか」 ユリも思い出すような素振りを見せるのだが、 「良いじゃない。別に、全部脱ぐわけでもないんだし」 その事で、彼女の決心が変わるわけでもなく、結局、自分の着替えに、ラスクも同席させるつもりでいることに変わりはないようだった。 「もう……」 クリスもふくれっ面でもらすのだが、ユリの方は、そんなことなど何処吹く風と言わんばかりに、試着室代わりの更衣室に、ラスクを連れ立って入っていった。 「何度も聞いてるけどさ……」 自分が居ることなど意識していないような態度で着替えを進めていくユリに、背をむせて、ラスクは、何度も繰り返した問いかけを投げかける。 「ラスクにだけ、なんだからさ。気にしなくても良いじゃない」 「前にスカートめくったとき、物凄い勢いで怒ってたよね?」 「あれは、タイガとかが居る前でのことだったから」 結論の出ている質問をするな、と言わんばかりにユリもラスクに言葉を返し、そのまま付け足す。 「二人きりの時に、ラスクがそうしたいんだったら、させてあげたのにさ」 「ユリ!」 と抗議の声をラスクも上げるのだが、当の本人は、それほど気にしていない、との態度で言葉を続けた。 「これからお披露目なんだから、ラスクも、そんな話を引っ張らないの」 「まだ……なんとなくぎこちないですね」 更衣室から先に出てきたユリの姿を見て、クリスは、そんな感想を持った。 「そりゃ、そうよね。まだ、賢者としてトーナメントに参加したわけでもないし」 クリスの率直な感想を、ユリとしては、否定できる要素がないことぐらい承知していた。ついさっきまでは、この制服に、袖を通すことは許されない階級にいたのだ。昇格した直後の今現在、気分的には、大魔導士の延長線上にいると言っても言いすぎではない。 「ところで、ラスクは?」 「そのうち、出てくるんじゃない?」 と、ユリがあっけらかんと言い放つと、その声に応じるように、ラスクが姿を現した。 通常の制服を着ているときは、それほどでもなかったのだが、白を基調としている賢者専用の制服を着ている今の彼を見ていると、嫌でも、思ってしまうことがあった。 「……っ?!」 その傾向がますます顕著になっている、彼の様子に、思わず吹き出しそうになる。 「酷いよ、姉さん!」 クリスの反応に、ラスクは、怒ったような言葉を投げかけていた。 To be continued... -> 『Across the BORDER.afterward.#3&#4』
ダベリ
……えーっと、悪い報せがあります。
当初の予定では、明日、一言二言、ラスクに語らせたい部分があったのですが……一日繰り下げます。orz
いや、元々、繋がりが微妙だったから、それを修繕しているうちに、一話分になってしまった、ってのが正直なところで。
本当に構成力がないな……
んなワケで、今日のところはここまでで。続きは、また明日。
って、明日になったら、また分割するんだけどな。(ぉぃぉぃ
もう、分割済みだったりする。