『越境〜光もたらすものと標星〜』#34

まじあんやってると、攻略DVD用の素材を撮ってて、身体を壊した人が出た、って話も、誇張じゃないよな、と実感してしまう今日この頃ですが……取り敢えず、ふた虫様は、ゆるゆると楽しんでいこうかと思ってますよ?
店が遠いってのもあるんだけどさ。それでも、無いよか五倍はマシ。


スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
このセクションは、三が日の最終日、1/3から。
ところで、第1話へのリンクって……必要?

では、本文。

To the BORDER, It is 1 step more.#4

<- 『To the BORDER, It is 1 step more.#3』

「でさ、ラスク君。この後はどうするの?」
 と、連戦するのかどうかをアメリアが問いかけると、ラスクは、少し考え込むと、
「一回、二人のところに戻ります」
「二人?」
 ラスクの口から出た予想外の言葉に、アメリアは思わず問い返していた。
「ユリ……」「良いんじゃない? 呼び捨てでも」
 自分の言葉を遮ったアメリアに、ラスクが良いのかな、と言う表情を浮かべると、アメリアも、
「ラスク君にとっても、特別な女の子なんでしょ?」
 との言葉を投げ返す。その返事にアメリアが含めたであろう意味を理解したからか、ラスクも真っ赤になりながら、コクリと頷いて答える。そんなラスクの反応から、一人は予想できたのだが、もう一人が誰なのか、想像付かず、思わず口に出して確認していた。
「二人のうちの一人が、ユリちゃんってことは判るんだけど……もう一人って……」
「タイガ、さん……」
 とのラスクの言葉に、アメリアは、ぽかんとしてしまう。
 トーナメントへの出席率が、お世辞にも、良くないとすら言えないのがタイガなのだが、その面倒見の良さは、ラスクが魔導士に昇格したとき、倒れたラスクを抱きかかえて出入り口まで運んだアメリアを待ちかまえていたことや、伝えそびれたことを補った言動に、垣間見ることが出来る。
 だが、その面倒見の良さも、裏を返せば、彼と共に、総合学部に編入してきたユリが選んだ少年、ラスクの変調に感付いてのことかも知れない、とアメリア自身も、考えるようになっていた。そう考えれば、ラスクたちが、賢者に上がるまではナイトリーグへの参加条件でもある、中級魔術士になろうとしない理由も、納得がいく。
 とは言え、だからといって、タイガの担任としての立場もある、アメリアにすれば、そのまま、彼を放置するわけにも行かなかった。
「だったら、トーナメントに顔出すように伝言お願いできる?」
「わかりました」
「ごめんね、こんなことまで頼んで。それじゃ、また来るかどうかはゆっくり考えなさいね」
「はい」
 とのラスクの返事を聞いて、アメリアも、彼を労った。
「今のところは、お疲れ様」


「諦めなかったら、獲れるようになるでしょ?」
 六回目の挑戦で、ようやくメダルを獲得してきたラスクに、ユリは確かめるような言葉を投げかけていた。
「そう、だね」
 素直に、ユリに教わったとおりにしたよ、と答えればいいのに、気恥ずかしさが先行したのか、俯きながらユリの言葉に同意するのが、ラスクに出来た精一杯の応答だった。 
「後ね、ラスク」
「なに?」
「これは、私の言葉じゃないんだけど」
 ラスクが食い付いてきたことを確かめると、ユリは軽く前置きをして、こう言葉を繋いだ。
「攻めるばかりが能じゃない、時には、守ることも大切、って事」

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 1 step more.#5』

ダベリ

最初は、ユリがトーナメントに出て、その後、ラスクがメダルを獲った、この96戦目、って流れにするつもりだったんだけど……この流れにするのは、いろいろと面倒に感じたんで、結局、プレイした順に話の流れを編み直した。
けど、よくよく考えてみると、このプレイしたとおりの流れって、話を整理したりとかには、良い感じだったのさね。そんなこと考えて、プレイしていたわけじゃないんだけどさ。

さて、今日のところは、ここまで。続きは、また明日。