『越境〜光もたらすものと標星〜』#19

あ゛〜……いよいよストックがヤバいことになってきたな。なのに、全然筆が進んでないし。orz
さてさて、どうしたもんか。


スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
今日からPart3というか、Part1-Section3に突入でーす。と。
ところで、第1話へのリンクって……必要?

では、本文。

To the BORDER, It is 2 steps more.#1

<- 『To the BORDER, It is 3 steps more.#8』

「ふぅ……あぶなかったぁ……」
 鴨だと思っていたら、と言うことが比較的多いユリにとって、エメラルド・カテゴリー2は、その典型的なカテゴリーと表現するのが相応しいかも知れない。それを明確に物語っているのが、七位通過という結果だろう。
「次は……アメジストのカテ3…… ついてる!」

 魔導士号を授かってから、もう二ヶ月が経過し、バッヂの星の数も八つ。いよいよ昇格検定も意識の隅に置く必要が生まれてきた、九月下旬。

「あ゛ーもぅ! トップ獲れると思ってたのに……」
 第二セットを通過した八人から、コロセウムの舞台をふむ事を許される四人をふるい分けるための第三セットを、彼女は二位で通過していた。ただ、それを悔しがる彼女の様子から察するに、このセットでトップを飾り、前に進むつもりでいたのは明らかだった。
「飛び道具使っても……ルビーが苦手、ってのは隠せないんだから……いつもので行こ」
 自分に、そう言い聞かせると、上級に昇格後、真っ先に解禁したトパーズ・カテゴリー2を選択していた。
「勝てる、勝てない、時の運……!」
 選んだメダリオンを握り込み、どのような結果が出ても悔やまないように全力で戦う決意を固め向き直る。と、脳裏にドラゴン杯成立とのイメージが駆け抜けた。
「私は……ドラゴン連れだったから……後二人。ドラゴン連れ居たんだ」
 とつぶやいた瞬間、一つの約束が、彼女の記憶に蘇る。
――ラスクとの約束があるのに、時の運なんて悠長な事言ってられない。絶対に勝つんだ、このトーナメントだけは!
「獲りに行くよ! 相手の肩書きがなんだろうが、気にせずに」
 自分を奮い立たせるためのユリの言葉に応えるように、彼女のマジックペットのドラゴンが、鬨の声を上げた。


 結局、コロセウムまで勝ち進んだ四人の選択は、ルビー、エメラルド、トパーズのカテゴリー2と、トパーズのワーズとの順番だった。ルビー、エメラルドと続いた前半二クォーターでは気分的に滅入りそうになったのだが、後半では、自分の土俵と言いたくなるような、トパーズの連続、自己選択のカテゴリー2、ワーズと続いたことが幸いした。
 四人目の選択、つまり、ラストクォーターのトパーズ・ワーズの三体目の模擬体が召還され、このコロセウムでの撃破点による順位が発表される。
――獲るつもりだったのに……空回りしちゃってたからなぁ……
 と、雷が落ちることを予想していたのだが、特有の衝撃もないままに、三回の落雷の音が響き渡った。
「よしッ! 優勝いただき!」
 ユリは、ラスクとの約束でもあった、ゴールド相当のドラゴンメダルを奪取できたことを理解した。

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 2 steps more.#2』

ダベリ

やっと、『最後の境界を目指して』でのラストシーンに時計が追い着いたよ。
ここまで、18日間。無駄に費やしたというか、なんというか。
二人の関係が、どうなっているのか、とか、二人、というか、ラスクの心理面、つうか、俺自身の心理がどう動いているのか、とかね。
さて、とっかかりの場面は、『最後の境界を目指して』のラストとは逆サイド。つまり、ユリ側からの視点で始めようかと。ね。
んなワケで、今日はここまで。続きは、また明日。