『越境〜光もたらすものと標星〜』#15

毎度のように、適当に巡回してたら、とあるblogにて、冬の上着、というか、アウターの話があったもんで、ふと、タイガ兄ちゃんが、トレンチコート着たら、特攻服だよね、とか思ってみた。
なんとなくさ、タイガ兄ちゃんが、そういうロングコートとか、トレンチコートを着たところで、前を閉めるって印象が無くてさ。
サンダースなんかが、トレンチコート着たりすると、洒落にならんほど似合いそうなのは、まぁ、ご愛敬。

スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
現在Part2というか、Part1-Section2ってところ。第1話へのリンクは、トップに……って、トップから消えてたらどうするんだろうね?(ぉぃ)
では、本文。

To the BORDER, It is 3 steps more.#5

<- 『To the BORDER, It is 3 steps more.#4』

 ルキアが、頬杖で不機嫌そうにしているユリの前に座ると、張りつめていた空気が、一気に緩んだ。
「で、なに? 言いたいこと、あるんでしょ?」
「人が、エルフに堕ちるかも知れないって時期なのにさ! 慰めたり、励ましたりしてくれるのかと思ったらさ!」
 覚悟を決めたルキアが、話し始めるように切り出すと、たまっていた鬱積を吐き出すかのように、ユリが次々と言葉を放っていく。一応、主語と思しき言葉は、聞こえてこないが、彼女の口からでている以上、その指しているだろう相手は、想像に難しくない。
――どう答えるのが良いのやら。
 愚痴のようにも、のろけのようにも聞こえるユリの言葉に、頬杖をついて、ルキアは返す言葉を思案していた。理由は簡単だ。
 不注意な言葉を投げ返すことで、ユリの不興を買ってしまい、どうなるか予想もつかない愚痴に付き合わされることを避け、少しでもはやく、この状況から脱出したかったからだ。
「ラスクってば、どうしたら、優勝できるの? って聞き返してくるのよ!」
 と、続いたユリの言葉に、ルキアは、閃いてしまった。
――ようするになに? ラスクを呼ぶか、誘う口実でも欲しかったわけ?
 と、彼女が思った瞬間。さすがのユリも、息継ぎをしていた。
「……結局さ」
 ルキアは頬杖の格好のまま、ユリの言葉に不機嫌さ全開の口調で聞き返す。
「ラスクに誘われなかったことが気に入らなかったの?」
「だ、誰も、そんな風には」
「にしか聞こえないもの」
 とのルキアの一言に、ユリは返す言葉をなくしていた。

「早い話さ、ユリはエルフには堕ちたくない。だから、ラスクに手助けしてほしかった?」
 確かめるようなルキアの問いかけには、ユリのとげとげしさに屈して話を聞いている、と言うよりも、立場が逆転しているような雰囲気の方が強かった。実際、気圧されたからなのか、それとも、その問いかけが図星であるからなのか、ユリも頷くしかない様子だ。
「けど、当のラスクは、そんなユリさんの『たすけて』に気付かずに、自分に『助けて』と言ってきた」
 ルキアが問いかけ、彼女の様子に呑まれたかのように、言葉もなく、ユリが頷く。
 一方的と言えば一方的なやりとりは、呆れた、と言わんばかりのルキアの言葉で、あっさり終わりを迎えた。
「どっちもどっちじゃない、結局」
「どっちもどっちって、どういう意味よ!」
 ルキアの言葉が受け入れかねたのか、噛みつくような勢いでユリが言葉を投げ返す。と、そんな彼女の反応は予想の範囲だと言いたげに、断りを挟む。
「あのさ、ユリ。一言、言わせて?」
「なに?」
「ユリはさ、ラスクより早く昇格してたよね?」
「そうだけど?」
「その分、スパイラルとかも経験してるよね?」
「うん」
 との彼女の返答に溜息を吐くと、
「それでも、ユリに、ペガサスでメダルを取れる方法を聞いたのは、ユリが、取ってるからじゃないの?」
「でも、ラスクだって、ユニコーンで」
「だったら、ペガサスで、って聞く必要ないじゃない」
 ユリの反論全てを無力化させるような、とどめの一言をルキアは投げ放っていた。

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 3 steps more.#6』

ダベリ

覚悟完了したルキアとユリの話。しかしまぁ、なんというかさ。
ぬるいっちゃあ、ぬるいよね(笑)。
さてと、三級での話は、そろそろ佳境かな? とかなんとか。四級では、採寸でした。三級では、喧嘩になりました、が、この先どうなるかヨクワカリマセン。(マテ
でも、今のペースだと……年内では、完結は言うに及ばず、昇格すらも……って感じよね。そんな中さぁ、冬至祭(こっちで言うクリスマスのこと)に、ふたりはどうするんかなぁ、とかどうでも良いこと考え始めたりしてさ。
首締めるようなこと考えるな、っつう話。そうでなくても、ユリの誕生日話置いてきてるってのに。

ま、そんな感じで今日のところはここまで。続きは、また明日。