がっついたり、ゆるゆるやったりで、リアルタイムの方は、気がつけば、二人とも魔導1。
今のペースで行けば、秋の最中には、到達できる……はず。
って事は、なんだ? ぁ、冬だけは無いか。春、夏、夏、秋、って形になるから。
さてと、本文を始める前に、いつものようにコピペでお茶濁し。
えーっと、物語の始まりは、9/18。おさらい程度のまとめは、00/2/3。
で、このパート自体は、9/20から。
んでは、本文をば、どぞ。
Hop step JUMP! #8
<- 『Hop step JUMP! #7』 「ここから自分の足で出ていくまでが、トーナメントでしょ」 と愚痴をこぼしながら出入り口近くまで運んでいくと、アメリアの視界にタイガの姿が飛び込んできた。 「タイガくん。どうしたの、こんなところで」 「こっから先は、俺が引き受けますわ」 驚いたようなアメリアの言葉に、一枚の紙切れを示しながら、タイガが言葉を投げ返した。アメリアとしては、その紙切れに、何が書かれているのか興味がわいたのだが、タイガが持っていることと、そして、今、彼がここにいることを考えれば、それほど書かれているのは、おそらく、いま自分の両腕の中で眠っている少年が、その目的地を書き記していただけのことなのだろう。 「お願いできる?」 「そのつもりやから、俺一人でここにおるんですけど?」 「私には、ちょっと重くてさ」 とのアメリアの言葉に、タイガは苦笑を返すのが精一杯だった。 「ちょっと? 私のことバカにしてない?」 「いやいや、そんなことありませんよ?」 と、アメリアの抗議に答えながら、タイガが、ラスクの身体を支えるように両手を差し入れる。 「それじゃ、せんせ。俺、ユリと合流せないかんから、ここらで」 と、眠っている様子のラスクをアメリアから受け取ると、タイガは踵を返してトーナメントコロッセオを後にしようとする。 「あ、ちょっと待って」 まだ一つ、渡しそびれているモノがあったことを思い出したのか、アメリアが、タイガを呼び止める。 「?」 疑問符を浮かべて、振り向いたタイガの元にアメリアがかけよった。 「ラスク君。あなたが、昇格を決めたときのフラワーメダル、ちゃんと握ってなきゃ、ダメだぞ」 囁くような声をラスクにかけると、落とさせまいとするかのように、胸のところに乗せた手に、フラワーメダルを握らせた。 「せんせ、今昇格って……?」 「そ、ラスク君、さっき、魔導士号を受けるに足る魔術士に成長した、と認められたところよ」 「そしたら、ユリにも」「それは、ダメ」 アメリアの言葉に、タイガが知らせるべきと思った人物を口にしようとしたところで、アメリアが割り込んだ。 「ラスク君、ユリちゃんを驚かせたかった、って言ってたから、絶対に、教えちゃダメよ?」 普段の茶化した、というか、砕けた雰囲気とは違い、たてついた瞬間に、フルスイングが待っていそうな彼女の様子に、タイガは思わず気圧されてしまっていた。いくら、見下ろす格好になっていたとは言え、そこは、やはり、教師の風格なのだろうか。そういう何かが、今の彼女には備わっているようにタイガには思えたのだ。 「諒解……っていうても、俺が、『徽章見ろ』って言うてしもうたらどうするんです?」 気圧されはしていたが、ふと沸いた疑問をアメリアにぶつけていた。 「タイガ君が言わなくても、気付かれる場合もあるわよね……」 それは、考えていなかった、と言わんばかりの態度でアメリアが、考え込むと、タイガも、相槌を打つ。 「でしょ?」 「ま、そんときは、そんときよ」 「んな、いい加減な……」 「だって、ラスク君が眠ってる状態で、気付かれることに関しては、考えようがないもの。そうでしょ?」 「そりゃ、そうやけど……」 「じゃ、そう言うわけだから、後は任せたわ」 「へいへい」 「返事は、『はい』」 「はいはい」 「ったく、一回で良いのよ、一回で」 と、タイガの様子に溜息を吐いて肩をすくめると、踵を返したタイガの背中に、 「あ、そうだ。ラスク君達は、明日は休みって事にしておくって、ユリちゃんにも伝えといてね」 と、声をかけていた。 To be continued... -> 『She learnt he had caught up #1』