昨日の今日で、どう転がすか。

なんて言ったところで、もう答えの出ている話なんで、どうにでも。
しかし、夏はいやだなぁ……暑くて、考えがまとまりゃしない。

さてと、折り曲げた先にあるのは、いつものように、コピペから。
大まかなおさらいは、00年02月02日。って言っても、まだ、『術と導との境界線』しかないけどさ。で、話の頭は、先週の月曜日、つまり、8/7。で、今のパートの先頭が、今週の月曜日のこと。

術(すべ)と導(しるべ)とに別れた二人#3

<-『術(すべ)と導(しるべ)とに別れた二人#2』

「判ってるよね? 私がどんなキスをして欲しいのか?」
「ぼくを押し倒したときにした、キス?」
「ごめいとう」
 と囁くようにラスクに答えると、ユリは、思わせぶりに瞳を閉じる。
「ずるいよ……自分でかってに倒れといて、押し倒したことにするなんて」
「ぶつくさ言わないの」
 ラスクの抗議に、ぴしゃりと言葉を返すと、ユリは彼がキスすることに踏み切る瞬間を待っていた。


 キスの余韻に浸っているのか、夢見心地で右側に転がっていこうとするラスクを支えて、反対側に誘導する。
――切り出すチャンス、無くなっちゃったな……
 ラスクが、自分の徽章の変化に気付くことに賭けるつもりになったのか、徽章が見やすい方向にユリは誘導していたのだ。
「ペガサス……」
――ごめん……自分で言えなくて。
 どこか、苦々しさを纏わせたラスクの言葉に、ユリは、力一杯抱きしめたくなった。
「昇格、して」
 ラスクの言葉が完成するのを待たずに、我慢の限界に達したのか、ユリは、ラスクを抱きしめていた。
「苦しいよ、ユリ」
「ごめん、私自身の口から言えなくて」
「苦しいってば」
 ラスクの抗議の声に、ユリは、ただ謝るばかり。噛み合わない態度に、イライラしたのか、ラスクが遂に声を荒らげた。
「謝ってばかりじゃ、何も判んないッ!」
 その声にはっとしたような表情を浮かべて、ユリの腕が緩む。
 それを待っていたと言わんばかりに、彼女の両腕から逃れると、ラスクは姿勢を改めて、見下ろすようにユリに言葉をかける。
「何を謝りたいのか、よく判んないよ……」
「そう、だよね……」
 キスをせがんだときの様子は既に無く、沈みがちな表情を覗かせる程度が、その時のユリの精一杯の反応に、ラスクには見えた。
「昇格したこと? それとも、苦しくなるまで抱きしめたこと? どっちなの?」
 自分の言葉に対するユリの反応と、それに続いた自分の抗議。その二つを並べて、ラスクはユリに問いかける。すると、
「両方……」
 と、静かに答えた。ユリのそんな言葉に、ラスクは小さく溜息を吐いた。
「苦しくなるまで、抱きしめたことは……何も言わない…… ユリ、ぼくのこと大事に思ってくれてるから、抱きしめてくれたんだよね?」
 ユリの様子から、ラスクは、思ったままを正直に問いかける。自分の気持ちを見透かしたようなラスクの問いかけに、ユリは頷くしかできなかった。姉弟揃って、自分の言いたいことを先回りする、と思いながらも。ユリのリアクションを待っていたのか、頷いた彼女の様子を見て、ラスクが言葉を続けた。
「昇格したことも……何も、言わない。だってさ、ちょくちょくトーナメントに行ってたもんね。それ考えたら……昇格しない方がおかしいもの」

To be continued... -> 『術(すべ)と導(しるべ)とに別れた二人#4』

ダベリ

昨日のダベリを見た後でも、「肩すかしかよ!」と思った人は挙手(マテ

ちょっと前に書いた、バッヂの意匠に関してだけど、ここで使うのが実は目的だったりした。この時期は、まだ、ラスクの方は、ユニコーンヘッドの意匠なんだけどね。
明日書いて、金曜日から日曜日まで休もうかと思ったけど、次のパートが、結構な数になりつつあるんで、中途半端な形で週末を迎えることになるわけですが、粛々と進めるために、勘弁していただこうかと。
でもさ、ここを見てると、中の人と、織り上げられる物語の性質が、全然違うって事がよく判るでしょ?(汗)