振り返ってみると、いろいろあったねぇ……この2ヶ月半。
メルは魔導士になるし、ティルは魔導士まで、あと半分ってとこまで昇ってきたし。……ってエルフ落ちした直後なんだけどな。orz
大まかなおさらいは、00年02月01日に。話の頭自体は、今年の5月1日から。このブロック、つまり、最終ブロックの先頭は、7月12日から。
では、本文。
貴女(ユリ)じゃなきゃ#6
<-『貴女(ユリ)じゃなきゃ#5』 「それじゃ、完成し(でき)たら、お嬢様かラスクに伝えますから」 採寸部屋を後にするユリの背中に、クリスが声をかける。と、その声で、ユリの採寸が終わったと判断したラスクが、晴れ晴れとした表情で、彼女を迎えた。 ――……やっぱり、わたしじゃ、役不足かな と、晴れ晴れとしたラスクを見ていると、不安がよぎるのだが、今ここで問うべき事ではないと口にしそうになった質問を飲み込んで、ユリはラスクに告げた。 「いこっか」 「うん」 「あのさ、制服に着替えてから、ごはんに行かない?」 ユリに手を引かれながらも、ラスクが食事にしないか、と問いかける。 「なんで?」 が、ユリとしては、その目的がいまいち釈然としなかった。食事に行くのはかまわないとしても、何故に着替える必要があるのか、それがはっきりしなかったからだ。 「ラスクのリクエスト通り、トレパンはいてるでしょ?」 ラスクも、その返答は予想していたのか、準備していたような言葉を投げ返す。 「その、ルキアさんに見つかったら、何を言われるか……」 「大丈夫だって。ルキアだったら、別に言いふらすわけでもないしさ」 「え?」 「みんな、知ってるよ……ラスクのこと。でも、みんな、普段と変わらなかったでしょ?」 と、驚いた表情を見せたラスクに、ユリが言葉を続けると、ラスクの表情にかげりが走る。 「カイルさん、も?」 「そっちは知らない」 「けど、『みんな』って」 素っ気ないユリの返答の真意を酌み取り損ねたのか、ラスクが確認するように問いかける。と、ユリも、忘れてたの? と言いたげな表情で応える。 「ルキアのパーティに巻き込まれたみんなって意味」 「シャロン姉から聴いたんだっけ」 「そ。でも、シャロンも辛いみたいだったよ」 と、一夜目のパジャマパーティのことを思い返して、ユリは見たままをラスクに告げた。 「養父(おじ)さんと、喧嘩することが増えてたみたいだし……」 「そう言えば、ラスクもシャロンと一緒に暮らしてたんだっけ」 とユリの確認するような言葉に、頷くだけでラスクは応えた。 ――そう言うのとは、ちょっと違う気がするんだよね。シャロンが辛そうだったの…… To be continued... -> 『貴女(ユリ)じゃなきゃ#7』
今日のあとがき(ダベリとも言う)
さてと、ラス前だってのに、原稿3枚分と……まぁ……少ないね。
……明日の分と併せると、良い感じに2回分の分量になってしまってるんだけど。orz
明日は、いよいよ、最終回。42日間にわたる物語、最後のひとかけらでございます。