やーっと、最終ブロックが見えてきた

重しつけられて、「おりてこい」と言われたふゆざきです。
おはこんばんちわ。
さてさて、『境界線(仮)』の方も、ようやく終わりが見えてきたなぁ、と思ったらさ……
メルフィス@ユリで上級1が見えてきてやんの……(苦笑)
本当にどうするかね……
大まかなおさらいは、00年02月01日に。話の頭自体は、今年の5月1日。

幕間#4・老師の導き#2

<-『幕間#4・老師の導き#1』

「この碑には、このアカデミーで賢者と認められた後、志半ばに斃れた者たちの名が刻まれておる。探せば、お主の両親の名前も見つかるはずじゃ」
「え?」
 ラスクには、老魔術師の言葉の意味が理解できなかった。消息を絶ったとは、シャロンの父から聴いたような気がする。が、死んだとは聞かされていない。
「少々表現が難しかったかの。賢者と認められた後、死んだ者達の名前が刻まれておるのじゃ」
 『斃れる』との意味が理解できていないと思ったからなのか、老師が直接的な言葉に噛み砕いて、言い直した。
「そうか……まだ、知らなんだか……」
 一瞬、後悔の表情を覗かせたが、それをすぐに隠すと、碑に向かって胸を張るようにラスクに促し、彼の両肩に両手を置いて、碑を見上げた。
「マイケル、ルーシア。お主らの息子も、ほれ、マイケル。お主のように、飛び級で入学してきたぞ。今日ここに来たのはな、お主らのような師匠不幸な弟子に、この子が、賢者になるまで、見守れと、命じたくなったからじゃ」
 笑いながらの言葉の中には、老魔術師の涙が混じっているような気がした。
「お主らは、この師(おいぼれ)の命令を聞いてはくれんかの?」

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「ロマノフ先生の話を初めて聞いたときはさ…… 姉さんのこと、許せなかったんだ」
「どうして? 良いお姉さんじゃない?」
 とラスクの呟きに答えるが、ユリとしては……フィギュアのモデルを依頼してきた彼女の突拍子のない言葉に、多少憤慨した記憶があったが、その目的がしっかり限定されていることも判ったので、その件は、水に流すことにした。
「だって、ここに来れば、父さん達に逢えるって…… 父さん達が昔着たのと同じ制服姿を見せられるって…… 思ってたのに」
 思ってたのに、と告げたところで、ラスクがユリに向き直った。瞳は潤み、心理的な止め金が、いつ弾け飛んでもおかしくない状況にあることがうかがい知れた。
「決心、ついた?」
 ユリのそんな一言が引き金になった。
 普段なら、恥ずかしさが前に立つせいで、絶対に避けることを、選んでいた。

――父さん達のバカ。帰ってくるって……言ってたじゃないか……

「辛かったんだ……」
 しがみついて泣き始めたラスクの頭を、ユリは、そっと抱きかかえていた。
――けどさ、改めて、ラスクの戦ってる姿見たけど……私で良かったの? 本当に?
 自分の胸で泣きじゃくるラスクを見て、ユリは、昨日見た彼の勇姿に、不安感を抱いていた。

To be continued... -> 『貴女(ユリ)じゃなきゃ#1』

今日のあとがき(ダベリとも言う)

さてと……00/02/01に置いてある、大まかなおさらいを見た人は判っていたと思うけど、最後の幕間は、今日で終わり*1
明日から、最終ブロックに入ります。終わりよければ全て良し、立つ鳥跡を濁さず、なんて言うけれど……
そうなればいいなぁ……(がくぶる)
綺麗にまとまってくれると良いなぁ……(涙)

*1:んなあっさり終わるな! って抗議が在ったら、拍手に叩き付けてくだせい