ダベリが出てこないぞ。

……これで、何回目?
36回目? 続いとるねぇ……(他人事かね)

そうそう。昨日言ったノンストップの意味。土日は数えないから。土日数えたら、月曜日にストック無くなっちゃうから。⊂⌒~⊃。Д。)⊃
なので、そのところのご理解よろしく願いまする。
さてと……
大まかなおさらいは、00年02月01日に。話の頭自体は、今年の5月1日。
今のブロックの先頭は、6月26日から。では、本文。

ラスク・Expert#3

<-『ラスク・Expert#2』

 考えてみれば、以前にここに来たのは、いつのことだったか。
 あまりに多くのことが起こりすぎて、随分遠い過去のようにラスクには思えた。
「まるで、ラスクみたいな季節だね」
「どういう意味、それ?」
 姉の言葉に、思わず不満が漏れる。
――それじゃ、僕の頭の中まで春満開みたいじゃないか。
 と考えて、ラスクは、余計なことまで想像してしまい真っ赤になる。
――お互い決めたこと。今は、キスまで。キスまでなんだったら。
 そんなことを考えながら、頭を振る。次第に心が落ち着いてくると、ユリとの出会いの朝のことが、脳裏に戻り始めた。

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 彼女たちを初めて見たのは、いつのことだったか。
 アメリア先生の呼びかけに答えるように入ってきた長身の二人に、ラスクは目を奪われた。
「えっと、ツナギの方がタイガくん。で、ポニーテールの方が、ユリちゃん。今日から、このクラスに編入って事で、みんなと一緒に学んでいくことになりました。って訳で、仲間はずれにしたりしないようにね。じゃ、タイガくんから自己紹介してもらおうかな」
「えーっと、ただいま紹介にあずかりました、タイガ言います。性別はみての通り、女……あぃだ!?」
「そんなゴツくて露出狂気味の女の子がどこの世界にいるのよ?」
「おま、おま……ツカミの小ボケで、つま先踏まんでもええやないか」
「とっとと続けなさいよ」
「西方分校の魔闘学部から転部してきんで、知識はそちらさん方に比べると、ちょっと危ういけど……まぁ、よろしゅうたのんます」
「じゃ、次、ユリちゃん」
「タイガと同じ、魔闘学部から転部してきました、ユリと言います。えーっと、?」
 目が在った瞬間、ラスクは自分が見てはならない物を見てしまったような気がして、真っ赤になっていた。
「どうしたの? そんなに真っ赤になって?」
「えっとね、最前列の緑の髪の子がラスク君で、ネコミミリボンの方がアロエちゃん。その二人は、飛び級でこのアカデミーに入学してるから、他の子たちよりも幼いと言えば幼いのよ。まぁ、今のユリちゃんの格好は、ラスク君にはちょっと刺激が強いかもね」
「へぇー でも、魔闘学部じゃ、これぐらい普通だよ? ねぇ、タイガ」
「なんや、ユリの格好見て、恥ずかしなったか? んなこと言うたら……そこの赤毛の姉ちゃんなんてどうすんのや? ユリより、二倍はデカないか?」
「二倍とか言うな!」
「ルキアさんとは……その……ちがうから。いろいろ……」
 タイガの悲鳴が聞こえたような気がするが、ラスクにとって、それはどうでも良いことだった。ただ、なんとなく、そう答えないと、ならないような気がしてつぶやいていた。

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――思えば、いろんなことあったっけ。
 どちらかと言えば、留まりがちな自分を、何かと理由をつけては、ユリに引っ張り出され、引き回され、引っかき回されている。
 それが不愉快なことかと言えば……むしろ、心地良かった。次は、何が見えるのだろう、どんな世界が見えるのだろう。未知に対する期待の方が強かった。だから、追い抜かれた今、彼女の後を可能な限りの早さで、追いかけている。
 タイガも、一緒に居ることが多かったが、外見とは全く似つかわしくない、細やかすぎる心遣いが、不思議とくすぐったかった。
 それだけに、タイガに、八つ当たりされたときは……辛かった。
 が、いずれ、それは想い出になってくれるだろう。
 両親のことと同じように。
「父さん、母さん。」

To be continued... -> 『ラスク・Expert#4』

……話の数を稼ぐために、錯綜させた、と思われても仕方のない展開。一応、時間軸上では、無理がない二面展開になっていると思うんだけど……まぁ、それは読み手の判断に任せるってことで。
さて、次でようやく、報告です。……マジで長かった。書いてる俺が言うな? 付き合ってくれてる皆様にとっても……長いですもんね。

それから、いまの『ラスクの大魔昇格話読みたい?』にした後で拍手を叩いてくれた方。
ありがとうございます。
ただ、今浮かんでるのは、自分の大魔昇格以前に、大魔に昇格したユリに引っ張り出されて、碑に連れて行かれるラスクの絵だったりするので……そういう形になるかも知れません(瀧汗)。