美乃梨: あ、おかえり。って、随分落ち込んでるじゃない? ふゆざき: ボコボコにされてきた…… 美乃梨: で、落ち込んでると。 ふゆざき: わりぃか? 美乃梨: べっつにー。落ち込むのは、ひであきくんの勝手だけどね。 たださ、ちょーっと気になったところがあったのよね。 ふゆざき: んだよ? 美乃梨: ひであきくんさ、せっかちすぎるところない? ふゆざき: んなつもりはないが…… 美乃梨: なら、なんで、「のらりくらり」をQMA3期間の方針として掲げたの? 向こうで答えてるときの、有り様、それ、何処かに置き忘れてきてなかった? ふゆざき: ……かもしんないな。 美乃梨: 別にさ、勝負に熱くなるのをどうこう言うつもりはないの。だからこそ、って事もあるだろうから。 ただね、熱くなりすぎて、原点見失ってたら、意味ないのよ。 ふゆざき: 見失ってたんかね? 美乃梨: 見失ってたわね。 一つ聞くけど、ひであきくんが、「またーり」とか「のらりくらり」とか、しゃにむに突っ走るような事を否定する言葉を掲げるのはなぜ? 自分を制御するためじゃないの? 人に言うことで、自分にも言い聞かせ、その刃を振り回さないようにするためじゃないの? そうでなくても、ひであきくんの言葉は、恐ろしく切れるカミソリにもなれば、人を楽しませる包丁にもなるってのに。 それを、感情の赴くままに振り回してたら、ダメじゃない。 悔しかったら、泣けばいいのよ。自分の身の程を思い知ったらいいのよ。 顔を上げるために、俯いて、泣いて、泣いて、泣きはらして。で、涙を拭いたら、顔を上げて、歩き出せばいいの。 だから、あの子たち*1、あんなに笑っていられるんでしょ? 顔向けできるようになるまで、泣くこと! 良い? 判った?
今更、あたしがこんなこと言っても、手遅れかも知れないけど、その場に居合わせた方々に。
申し訳ありませんでした。しばらく弱い者イジメ*2させておきますので、よろしかったら、長い目で見てやってください。
とは言え、あの成績じゃ、多少下駄はかせて貰ってても、関係ないものね……
ま、あたしとしては、最後までちゃんと答えたところは評価してあげるから。その分、身になったと思いなさい。