と、とりあえず……一つは上がった……

美乃梨:
 随分遅れてるけど……ま、いいわ。取り敢えず努力は認めてあげる。
ふゆざき:
 ……もう一つか。
美乃梨:
 そゆことー。さ、ガンガン書こうねー

この話の先頭は、5/1。その次のブロックは、5/10から。で、幕間#2は、5/18から。では、本文。

幕間#2・昨夜聞かされた話#6

<-『幕間#2・昨夜聞かされた話#5』
「お二人の一件以来、お父様の様子が一変してしまったから、では答えになりません?」
 その報せが届いたときに、覗いてしまった、かつて見たこともないほど取り乱した父の様子。その慟哭。そして、その変容。
 思い出したくないモノに触れてしまったからなのか、沈痛な表情と絞り出すような声でルキアの質問に答えていた。
「お二人のことは、まるで自分の誇りのように話してくださっていたのに……あの一件以来、お二人のことを話題にしようとすると『賢者? あの二人は、とびきりの愚者だ』と吐き捨てるように」
「まさに、掌返しって事か……」
 呆れたようなルキアの言葉に、シャロンは頷くことが精一杯だった。
「でもさ、良く認めてくれたよね? シャロンとラスクの制服と、制服に似てるけどデザインの違ってる準生徒扱いのクリスの制服。あれを準備してくれたの、シャロンのお父さんってことでしょ?」
 指折り数えながら、ルキアが三人の制服を準備した人物のことを問いただす。シャロンは、その問いかけに頷くと、静かに語り始めた。
「家庭教師の先生方が、お父様に掛け合ってくださって、それで、このアカデミーの入学試験を受けることになったんです」
「ラスクやクリスも?」
 相槌のようなルキアの質問に、シャロンは肯き、言葉を繋いだ。
「結果は、皆さんもご承知の通りですわ」
「それってさ……クリスにとっては、すっごいプレッシャーなんじゃないの?」
 とのルキアの言葉に、シャロンは頭を振る。
「彼女は、保留しているだけですのよ?」
 シャロンの反応と、続いた言葉に、アロエマラリヤ以外の四人が動揺した。
「ですから、クリス自身は、一切プレッシャーを感じていませんけど…… 権利を行使しようとしない彼女に、私の方がプレッシャーを感じているぐらいですわ」
 周囲の動揺を余所に、言葉を続けるシャロンに、真っ先に自身の動揺を静めたらしいルキアが、至極当たり前の質問をぶつけた。
「でもさ、そうすると、どうしてクリスは、入学してない……いや、しないの?」
「私も、その事は尋ねました、何度も。でも、その度に、彼女は、『まだ、自分には学ぶべき事が残っているから』と言い張るばかりで」
「学ぶべき事?」
 アカデミーで学ぶ以上に重要なことがあるのか? と言いたげなルキアの言葉に、シャロンは曖昧な笑顔で答えた。
「多分、あの子が、ラスクと同じように呼んでくれないことと関係があるんだと思いますわ」

To be continued... -> 『幕間#2・昨夜聞かされた話#7』

ってワケで、余計なことを考えている余裕がないんで、とっとと次を書きに戻ります。
ンじゃ。