あほねた

しばかれタイガ?

「しかし、お前にショタ属性があるってのは意外やっ」
 ユリに対する、直球すぎるタイガの言葉は、鈍い音に遮られた。
 渾身の右ストレートが、あごに突き刺さったのだ。
「だーれが、ショタって? 訳の判んないこと……? あ、伸びちゃってる」

クリティカルヒットを想定しちゃったら、終わっちゃったよ。(マテ
ユリラス話の中、つまり、俺の妄想の中では、タイガは、こんな役回りです。いや、真面目なシーンも無いわけじゃないのよ? ただ、即興で浮かぶのは、こんな感じ。理解は有るんだけど、無駄に茶化して、三倍返しに遭ってるって感じ。

おかえし

 反射的に、自分の肩に添えられたラスクの両手にユリは意識を集中させていた。少しでも、ラスクに抵抗の意志があったら、今日、「そうする」ことは止めよう、そう思ったからだ。今から、ラスクにしようとしていることは、今の彼には、激しすぎるような気がしたからだ。昨日の今日どころの騒ぎではない。
 実際、天井と自分を見遣る、ラスクの表情には戸惑いが見え隠れしている。
「いくよ?」
 ユリにかけられた言葉の意味を理解したのか、ラスクはそれ以上問いかけることもなく、頷くとまぶたを閉じた。
 唇が触れる。さっきの触れるか触れないかのキスとは違い、触れる程度では済まさない。本気のキス。肩に添えられていただけのラスクの両手が、脇の下から、しがみついてきた。当事者と言える二人にしてみれば、それは観念した、と言う意思表示ではない。より強く、より深く、相手を求めると言う意思表示だ。その証拠に、背中に回された手は、しがみつくように、力の限り彼女の普段着を握っている。

 ぷはっ、と小さく息をついたのは、ラスクの方だった。ラスクを解放すると、ユリが囁いた。
「今日はここまで」
「え?」
「だってさ、それ以上に、どうにかして欲しいところがありそうじゃない」
 小悪魔の様な笑みを浮かべて、ユリはラスクに問い返す。
「な、ないよ。ないもん。そんなところ」
「へぇ〜 ウソつくんだ。だとしたら、お仕置きしなきゃね」
 ラスクは、真っ赤になって否定するが、ユリの目は欺けないようだった。
「……お仕置きって?」
「一緒に、シャワー浴びようね」
「そ、そんなことする必要ないって」
「一緒にシャワー浴びないと、明日も泊まりに来ちゃうぞー」
「ど、どっちがお仕置きなのさ、それって」

これ以上書くと、いろいろヤバそうなので、ここで寸止め(笑)。
なんか、ちょっと踏み込むとすぐに寸止めになるね。

しかし、勢いで書くもんじゃねーな。一回、ラスクvsタイガって構図で書こうかと思ったけど、そっちは、彗音姉に頼んで無かったことにして貰ったし。
今回のにしたって、ラスクがユリに、キスされてるときにしがみつくシーンを書きたかっただけだし。で、そっからの着地点が、こういう形ってのも……アレゲだけど(苦笑)。
この一件の後、ユリさん。たまに、ラスク、物陰に連れ込んでキスしてるらしいですよ?(ぉぃぉぃ