書きたい放題書いてると、推敲するときに、流れが分岐して、それを修正していると、進行が遅れるって……とんでもねー状況に陥っているわけですが。⊂⌒~⊃。Д。)⊃
で、今日も、微妙な戯言を書き散らすわけですね。
ラスク・Pre-Expert #3
<- 『ラスク・Pre-Expert #2』 「あれ? ラスクは?」 あっけにとられているうちに、ラスクが居なくなったことに気がついたのか、ユリが顔を覗かせて、タイガに問いかけた。 「近いうちにお前に追いつく、言うてトーナメントに行ったとこや」 「そう……」 自分とラスクとの階級差を承知しているからか、ユリの表情が軽く曇った。 「無理しなきゃ良いんだけど」 「あいつかて、ぶっ倒れるほど、トーナメント繰り返したりはせえへんはずや」 「そうでなくてもさ……」 「まぁ、心配すんな」 「あんまり、連戦してないだろうから、体力、持つのかどうか不安で」 「そんにくたびれるもんなんか?」 「相手や数併せの程度にも因るんだけど、エルフ辺りから、第一セット落ち、って起こり始めるから、油断はできないのよ」 「ランクが上がるってのも、大変なんやな」 実感が伴っているわけではないが、ユリの態度から、それがどれほど厳しいことなのか察したタイガが、呆れたような口調で言葉を漏らす。 「まぁ、私みたいなトーナメントへの参戦回数が少ないわりに、ユニコーンに居ることが当たり前、って事になっていると、大したものかも知れないけどさ」 「え? 残れて当たり前とちゃうんかい?」 「まずね、ユニコーン以上のランクって、枠が全部埋まると、誰かが予選第一セットで消えることになるランクであること。次に、所属が解禁されるのって、中級魔術士以上ってこと」 「ちょ、まった」 「なに?」 「上の限界は?」 「ないわよ」 あっけらかんと言い放ったユリの言葉に、タイガは呆然としてしまう。 「そっ(ユニコーン)から上……いや、エルフより上って、魔窟って言うとちゃうか?」 「どうなんだろ? 私もさ、中級に上がった直後に、覗いたことがあるんだけど、その時は『とんでもないところに来ちゃったなぁ』って思ったけど、いざ上がってみると、そうでもない場所なのよね」 「なんでんなこと言えるんや?」 「たまに見かけるのよ。昇格した直後とか、撃破点が溜まりやすいパターンに当たったかで、上がっちゃったか、元々戦闘力が高くて、中級でありながら、ユニコーンに留まってる人を」 あまり敵に回したくない、と言いたげな口調でタイガの質問にユリが答えた。 「なるほど、経験者のお言葉ってヤツな」 「実際、マルチ(多答)が出にくいから、やりやすいって言えばやりやすい場所なんだけどね」 「けど、俺には、魔窟にしか思えへんな」 「まぁ、それはあるかもね。さっきも言ったと思うけど、ユニコーンより上で、参加枠が全部埋まってしまうと、必ず予選第一セットで落ちる人が出る、ってことだから」 「キツい話やな」 「でも、おかげで、エルフに上級の称号背負った人が多かったカラクリも判ったんだけどね。……私も、たまに落とされるし」 「聴けば聴くほど、上がるのが嫌になる話やな」 天才と称される二人の飛び級生徒、ラスクやアロエに勝るとも劣らないセンスを持っているとタイガが思っているユリですら、たまに降(お)とされると言うユニコーンの状況を耳にして、思わず天を仰いだ。 「俺としては、楽に賢者になりたいっちゅうのに」 「そうは言うけどさ、スリルがあるから、楽しいってところあるじゃない」 「ま、まぁ、お前の言うことも判らんでもないけどな……正直言うとな、神経すり減らすような真似を、しとうないんや」 苦笑い交じりのタイガの言葉を聞いて、ユリがいたずらっぽい笑みを浮かべる。 「へぇ…… 良いとこ、あるじゃない」 「な、なんや? お前に褒められるようなことは言うてないつもりやぞ」 「天才少年のお兄さん代わりは、不良まがいのいい人でした、なんてね」 「お前に褒められても嬉しないんじゃ」 「無理しちゃって、くのくの〜」 To be continued...->『ラスク・Pre-Expert #4』
ごめん。台詞の行間は適当に読み取ってくだせい。orz
今回は、タイガ&ユリって事に。
……次に上げる分も、この流れに乗っかる形になると思う。