『ぽっきーげーむ』#6

いや、外伝的な話やんね?
たった6話だし。


開幕は、今週の月曜日。タイトル、安直だけど、ポッキーゲームにでもしようか?(ぉぃぉぃ

未回収話#6

<-『未回収話#5』

 ラスクが自分に抱きついてきたことを確認すると、ユリもラスクの脇に両腕を回し、抱きかかえる。
「なんか、不思議な感じね」
 抱きつく、というよりは、ぶら下がっている、と言う表現の方が似合いそうなラスクと、そんな状況を平然と受け入れているユリの様子に、ルキアの方が呆気にとられていた。
「本当に、良いんだね?」
 とのユリの呼びかけに、ラスクも頷いて答える。
「よく見える場所に来てよ?」
 二人を見ることもなく、ユリが呼びかける。二人の移動を待ったわけでもないのだろうが、二呼吸ほど、間をおいて、
「ラスク」
 と呼びかける。それを待っていたのか、ラスクが瞳を閉じる。ユリも、それに応じるように彼を更に抱き寄せ、唇が触れた。

「うわ……」
 と、二人の空気に呑まれたように、ルキアが小さな声で驚きをもらす。
――え、ちょっと、いつの間に……
 ラスクたちの様子を見ていると、自然に、自分の手でアロエの目を覆ってしまいたくなった。
「ルキアさん、見えないよ」
 と、視界を奪われる格好になったアロエが抗議の声を上げるが、そんな抗議などお構いなしだ。
――これは……まだ早いわよ。ってか、ラスク、ませすぎ!
「も、もういいから! もう充分、アロエちゃんの勉強になったから!」
 とのルキアの悲鳴のような呼びかけに、互いに名残惜しそうに自分たちの行いを終える。
「何も、見てないのに」
 ようやく晴れた視界にアロエが、不満そうな声とむくれた表情でルキアを見返した。
「アロエちゃんが、私たちぐらいになったら、ね。教えてあげるから」
 二人がしていたことは、今は知らなくてもいい、とのニュアンスを含ませて、ルキアが謝罪する。と、そんな様子の彼女を、普段でも見せない、いや、もしかしたら、彼の二人の姉すらも見たことがないかも知れない表情を浮かべて、ラスクは観察していた。
「ルキアさん、顔真っ赤」
 ユリの首に抱きついてぶら下がったままなので、今ひとつ、しまらない格好ではあるのだが、二人の身長差を考えれば、それも仕方ないだろう。
「あ、あんたたちが、私の予想の斜め上を行ってたからじゃない!」
 からかうようなラスクの言葉に、ルキアが抗議の声を上げると、ユリの言葉が続いた。
「これで、満足?」
 何処か不満そうなユリの言葉を耳にしたところで、ルキアの方も、肩をすくめて答えるしかなかった。
「……おなかいっぱい」


「あー、びっくりした……」
 二人を残して、部屋をあとにしたルキアは、糸が切れたように疲労が襲ってくるのを感じていた。一ヶ月ほど前に開いたパジャマパーティの時に、ユリから聞き出していたので或る程度想像はしていたが、まさか、自分の想像の少し斜め上を行ったような二人の姿を直視するはめになるとは思っていなかったからだ。
「どうしたの?」
 憔悴した様子のルキアを気遣うつもりで、アロエは言葉をかけるのだが、それに対する彼女の返答は、アロエの両肩を掴むことから始まっていた。
「いい、アロエちゃん。ラスクは、ファーストキスを済ませてるから、ためらいなく出来たの。ね。けど、アロエちゃんは、まだ済ませてないし、ラスクとは違って、お父さんやお母さんが生きてるんだから、あせることないんだからね!」
「う、うん」
 豹変とも言えるルキアの様子に、圧倒されたせいか、頷くのが精一杯だった。


「もう、終わりになるかな?」
「多分ね」
 ラスクの問いかけに、囁くようにユリが答えた。

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ダベリ

いやぁ、三人称で書いて楽してるわぁ。主に俺。(マテ
さてと。今回の外伝っつうか、短編。はぐらかしているわけではないんだけど、書かない、とか、それを見た(または、見るはめになった)キャラに丸投げするとか、悪行の限りを尽くしているような(苦笑)。
さてと。中断させられて、ちょっと不満げなお二人さんが、どうしたかは……ね。付き合ってくれた人達の胸の裡ってことで。あ゛、言っとくけど、むやみに進んじゃいないんで。その辺、ご理解いただけると、幸い。

さてと……外伝は、終わったところだけど……どうすっかなー……12/1……プロットって呼べるほとしっかりしたものじゃないし、かといって、ネタと呼ぶには、ちょっと長いし、ってのが浮かんではいる。
時間もあまりないことだし、早急に答え出さなきゃ行かんわな。

ま、なにやら、締めには相応しくない終わり方ではありますが。ルキアがユリに対して振ったポッキーゲームの一部始終、これにて終了でございます。
次なる物語で見える日が訪れますように。