#11・『To the BORDER, It is 3 steps more.』#1

らしくないと、お客さん減るんかな、やっぱ。(マテ
いや、見出しタイトルが「どうでも良いことばっかり」で、本当に知らせるべきこととは無関係なものにしてたやん? 今までの連作って。やけど、この話はさ、直球に、何話目、ってのがわかるようにしてあるやんか。それって、らしくないんかなぁ、とか思って。

あとさ、見出しでの話数表記に使ってる数字。全角アラビア数字を使うのが良いのか、半角にする方が格好がいいのか。それもちょっと悩んでいたりするのさね。
? いっそ漢数字? それは……考えてなかった。けど、大字使わないと、面倒くさくない?
いろいろと。あ゛、大字使う方が面倒くさいか。


スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
はーい、今日から、2番目のパートになりまーす。第1話へは、トップにリンク張ってあるんで、そっちから回ってきてくださーい。とかなんとか。
では、本文。

To the BORDER, It is 3 steps more.#1

<- 『To the BORDER, It is 4 steps more.#10』

 採寸から二週間ほどが経過した、九月中旬。

「なにさ! メダルが取れないぐらい!」
「取れないぐらいって! ユニコーンででも、上級とか星の数の少ない魔導士の踏み台にされる気持ちなんか、ペガサスでゴールドを獲ったことのあるユリには、判らないんだ!」
「お前ら二人、まず、深呼吸せえ!」
 一触即発どころか、既に交戦状態と言っても過言ではない二人を、タイガが一喝する。
「「だって……」」
 同時に弁解しようとしたことに気がついたのか、互いににらみつけるような表情をぶつけ合っている。
「一回、頭冷やせ」
「言われなくたって、そうする!」
 と一方的にまくし立てると、踏みならさんばかりの勢いで、ユリがその場を後にする。
「ぼくも」「お前さんは、俺の目の届く場所に居ってもらわんとな」
 ユリの後を追うように、その場を離れようとしたラスクの襟首を掴んで、タイガが無理矢理にでも、その場に引き止めていた。


「もう少し、余裕持てへんか?」
 それまでユリが座っていた場所に座らされたラスクは、タイガの言葉に応えることができなかった。
 級位こそ、ユリより早く七つ星(三級)に到達していたが、彼女が成しているペガサスランクでのメダル奪取が、未だに出来ていないことに焦りを感じていることを見抜かれた気がしたからだ。
「図星か……」
 言葉を返さないラスクに、タイガも呆れたように言葉を繋ぐのが精一杯だった。
「ペガでのコンプリートを経験しとっても、焦りはあるんか……」
 と思わずつぶやいてしまう。
 確かに、ラスクは、ユリもまだ達成していないコンプリートスレイを二回達成している。ただ、上級号だった時代の達成は、Bランクトーナメントと認識していたエルフでの達成だったために、達成感を感じているようには見えていなかったが、その後、今の階級、つまり、魔導号を受けて程なく、二つ星(八級)時代に、Aランクトーナメントのペガサスで二度目のコンプリートの時は、第三セット敗退での悔しさ半分、達成での嬉しさ半分と言った複雑な表情を見せていた。
 その事を思い出し、タイガが呼びかける。
「なぁ、ラスク」
「なに?」
「勝たれへんことって、そんなに深刻なことか?」
 と続いたタイガの問いかけに、ラスクは応える言葉を見出せなかった。
 無言で応えるラスクに、タイガは溜息を吐いた。二人が今の階級に昇格した翌日にカイルに呼び止められたことを思い出したこともあったのだが、焦りの他にも、忘れてはならない重要なことを、ラスク自身が忘れ始めているように感じたからだ。
「カイルに言われたこと、聞かしてくれへんか?」

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 3 steps more.#2』

ダベリ

いきなり喧嘩ですか? そうですか。
……って、タイガ兄ちゃんが居てくれたおかげで、なんとか収集つきそうな気配?

えーっと、二人のバッヂの星の数は一つ増えて、七つ星と相成りました。……が、この時期が一番、精神的に、いろんな意味で追いつめられてた時期のような気がする。何に追われていたのか、よく判んないんだけど……とにかく、メダルが取れない、下手すりゃ、エルフ落ち、って状況だったのは事実。それがもろに反映されているようなとっかかりになった、とこういう次第。

さてさて、口げんかという状態に陥った二人がどうするのか、は……ま、取り巻きの中でも比較的近いところにいる面々に任せますかね、ってところで。
さて、と。今日のところは、これぐらいで。続きは、また明日。