#25・『To the BORDER, It is 2 steps more.』#7

そう言えば、今日は、仕事納めになって、このまま藪入りって人もいるんだろうなぁ、とかなんとか。
取り敢えず、有明って戦場に赴く人も、そうでない人も、風邪には気をつけようね、って話。

えーっと、未だ状況は良くないかも知れませんが、津の皆様。松阪でのQMA稼動、祝着至極と。
俺の方は……1ゲームかそれぐらいのため*1に、名古屋まで行くのは辛すぎます。
ぐれて、メダルゲームに興じるのも手は手なんだけど……


なんか、祝福してるんだか、愚痴漏らしてるんだか、良く判んないとっかかりはさておき。
スタートは、06/12/04。おさらいは、いつも、と言うか、毎度のように00年2月4日に。
2 steps more.は、12/22から。
ところで、第1話へのリンクって……必要?

では、本文。

To the BORDER, It is 2 steps more.#7

<- 『To the BORDER, It is 2 steps more.#6』

 朔が近づいているからか、灯りを落とした部屋の中は、月明かりにも薄められることのない深い青に染め上げられていた。
 普段なら、間に自分がプリントされている抱き枕を挟んでいるのだが、今夜に限っては、どちらかというと、それを挟むことが無粋に思えて、ラスクは、その抱き枕自体を二人の共通の枕にしていた。
 濃藍よりも深い青の世界を見つめていると、一つの考えが二人の脳裏に浮かび上がる。
――気がついたら、もう八つ星。ユリに追い着きたくて一生懸命だったけど……ユリは、どうして賢者になろうと思ったんだろう?
――今まで気にもしてなかったけど……ラスクって、どうして賢者目指してるんだろ? ううん。ラスクが居なかったら、ここまで来ようって気になれた、のかな?
 自分たちの級位を改めて確認した二人は、今になって自分たちが、相手にとっての最大のきっかけを知らないことに気がついた。
「「あのさ」」
 同時に呼び合い、同時に向き合う。その事に気がついてしまった瞬間、どっちともなく、顔が赤くなるのを感じていた。
「ど、どうしたの?」
 こう言うときは、先手をとった方がスムーズに事が運ぶことを学んでいたユリの方から、ラスクに問いかける。
「その、ユリは、どうして賢者目指してるのかな、って」
 ラスクの返答を聞いて、ユリは、思わず微笑んでしまっていた。自分と、同じ事を考えていたとは、思っていなかったからだ。
「何か、変なこと聞いた?」
 ユリのリアクションに不安を感じたのか、ラスクが困ったように問いかけてきた。そんなラスクへの返答に、ユリは言葉よりも抱擁を選んでいた。
「ちょ、ちょっと! ユリ!?」
 突然のことに、あわてふためくラスクが、ユリには愛おしく感じられた。
「何も、変なこと聞いてないよ。ただ、私と同じ事を考えてたんだ、って思っただけ」
「え?」
「私からも聞いて良い?」
「ぼくが賢者を目指してる理由?」
「そう」
 とのユリの言葉に、ラスクは少し間をおいて、答え始めた。
「ここに来たときは……シャロン姉に連れられるような格好だったから、ただ、なんとなく、賢者になるんだ、って思ってたんだ。けど……」
「けど?」
 言葉を濁したラスクが、ユリには不自然に見え、その語尾をオウム返ししてしまう。
「今は、ユリに逢うため、なのかなぁ……って」
 ラスク自身も、そう答えることに気恥ずかしさがあったからか、ぽつりぽつりと言葉を紡いだ。
――!?
 予想外に直球の言葉が返ってきてしまい、問うたユリの方が動揺してしまう。
「ちょ、ちょっと、ラスク! な、何、ませたこと言ってるのよ」
 と、返しはするものの、言われて、嬉しくないはずがない。
「おかし、かった?」
 と、聞き返されてしまい、ユリとしても、頭を振る以外に応えようがなかった。
――でも……先に言われちゃったな……
 とは言え、「後悔先に立たず」との言葉を、イヤでもユリは思い知らされる。
「次は、ユリの番だよね?」
 そんな彼女の気持ちを知って知らずか、ラスクが自分の質問に答えるようにと、ユリを促した。自分と同じようなことを先んじて答えられてしまい、なんとなく気後れしてしまったせいで、聞き返す格好で答えてしまう。
「やっぱり、応えなきゃ、ダメ?」
「だめ」
 キッパリと返されてしまった。
「賢者になったって報告が済むまで、待ってくれる?」
「ずるいや。ぼくにだけ応えさせて」
 と気分を損ねたかのように、ラスクが背を向ける。
「……最初はね、強くなりたかったんだ」
 背を向けたラスクに言い聞かせるように、ユリは答えていた。

To be continued... -> 『To the BORDER, It is 2 steps more.#8』

ダベリ

ユリラス、同衾するの図。
って、今に始まったこっちゃ無いし、本当に、ただ一緒に眠る、ってだけの話だから、退屈は退屈な流れかもね。
そんな状況説明は、適当に投げ棄てといて。
ここまで、好き放題やらかしといて、何を今更感が激しく漂う、ここでの状況設定に関して。
前にも、軽く触れたと思うけど、ここでは、公式設定は利用できるものだけ利用して、反りが合わないモノは無視する、って方向で攻めてる。
それが一番良く顕れているのが、購買娘の名前と、立ち位置。他のところでは、彼女をどう利用しているのか、正直よく判んないけど、うちでは、『クリス』と言う名前で、立場はラスクとは血の繋がっている姉で、ラスクと同様、両親とは死別、の準生徒と、名前という一番都合の悪い部分を無視してる。
それ以外にも、公式に謳われている賢者二世は、レオン一人なのに、それ以外にも賢者二世(=ラスクとクリスのエンライトン姉弟)を設定したりね。
なんというか、やりたい放題の限りを尽くしております。
……が、それでも、それなりに待っていてくれている人が居るってのは、やったもん勝ちだったのかな。(ぉぃぉぃ

ま、そんな感じで。今日のところはこれまで。続きは、また明日。
そうそう。拍手に対する応答やってませんが、ちゃんと確認はしてますから。
コメントが無くて、応答できないってのが正直なところです。はい。

*1:一筆入魂ならぬ、一枚入魂の気概でやっているために、連続でプレイするのが不可能だったりする